「鳥貴族」は上昇したが…“値上げ”企業株は買いなのか?

「鳥貴族」は上昇したが…“値上げ”企業株は買いなのか?

鳥貴族とヤマト運輸(C)日刊ゲンダイ

 値上げをしたら株価が急上昇――。外食産業の現象が注目されている。

 有名なのが、1日から値上げした「鳥貴族」。8月に全品を280円から298円に値上げすると発表するや、株価が8%上昇。9月19日には年初来高値の3355円をつけた。

「いきなりステーキ」を展開するペッパーフードサービスは7月にステーキの一部を約1割値上げ。株価がジリ高になり、9月28日につけた年初来高値は4900円だった。「株価が上向いたのは外食産業だからです」とは株式評論家の杉村富生氏だ。

「人手不足の折、外食産業は深夜に1人で働く“ワンオペ”を強いられ、強盗の被害に遭うなど従業員はヘトヘト。利用客はそのことを理解しているから、“値上げは仕方ない”と受け入れ、客足が減らなかったのです。おかげで売り上げ増となり、株価にプラスに働きました」

 ユーザーがデフレに飽きてきたこともある。

「何でも安けりゃいい」ではなく、きちんとした価格で安全かつおいしい物を食べたいという意識が広がった。一連のO―157騒動も意識拡大を促進したという。

 10月に入り、経済界では値上げラッシュが起きている。日清オイリオグループとJ―オイルミルズ、昭和産業の大手3社は2日から食用油を1キロ当たり20円以上値上げ。原料の菜種が不作で値上がりしたからだ。運送業ではヤマト運輸が1日、小口の宅配便を140〜180円値上げした。

 外食産業の“値上げ”企業の株価が動いたように、こうした株も“買い”なのか。

「食用油のような食品は円安のときに値上げしても、減収幅がやや縮小する程度。運送業も値上げ分をドライバーの新規採用の費用などに充当するから、利益増は期待できない。どちらも株価を押し上げる力はないので、不用意に飛びつかないほうがいいでしょう」(杉村富生氏)

 二匹目のドジョウはいないか……。

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