【インバウンドEXPO:3】体験型+VR集客が成功の方程式に

【インバウンドEXPO:3】体験型+VR集客が成功の方程式に

VRコンテンツは360度カメラがあれば、業者に発注しなくても自ら撮影できる。撮影機材のレンタルを行う会社も利用したい

【記事のポイント】
▼体験型コンテンツの集客にはVRプロモーションが有効
▼VRは特に地方でインパクトのあるプロモーションに
▼注目は無料WiFiを利用した「プッシュ型PR」


 東京オリンピックに向けてインバウンド対策が騒がれている中、訪日観光客に向けたコンテンツの準備を進めている事業者も多いだろう。とはいえ、インバウンドビジネスが広がりつつある中では、新規参入しても、数ある商品・サービスのひとつとして埋もれてしまう可能性がある。

 では、どうすれば訪日観光客の目を引くようなプロモーションができるのか? そのヒントを訪日外国人向けビジネスの展示会「インバウンドEXPO2016」に探ってみた。

■体験型コンテンツのPRに最適なのがVR

 この展示会は東京国際展示場で開催された「ツーリズムEXPOジャパン2016」の会場内で行なわれたもの。当日はいくつかのブースで、インバウンド向けビジネスについての展示が行なわれていた。その中でも特に賑わいを見せていたのが、JTBプランニングネットワークのブースだ。

 JTBグループ内でも特にプロモーションを手掛ける同会社では、その具体的な手法についての展示やデモを実施。中でも、今後注目のソリューションとして取り上げられていたのが“VR”だ。会場ではプロモーション映像のデモが行なわれ、店舗内や店までへの道順などが360度映像で紹介されていた。

「当社でもスマホで再生できるVRアプリも用意していますが、事前に“体験”したいという訪日観光客は確実に増えると思います」

 同社の向頭氏によると、インバウンド需要が体験型へとシフトしていく流れに、VRはうってつけのソリューションだという。旅行の計画を立てるにあたって、やはり気になるのが観光コンテンツの“当たり”と“はずれ”だ。口コミなどで評判を調べても、実際に自分が行って楽しめるとは限らない。「行ってみたらこんなに小さかった」という某有名な観光名所もある。

 しかし、VRであれば観光コンテンツを行く前に仮想体験できる。視聴に必要なヘッドマウントディスプレーについても価格は下がっており、会場で参考出展されていた紙製の簡易VR機は1500円前後。海外でも急速な普及が見込まれている。VRを使った動画やホームページはまだ少ないため、特に地方ではインパクトのあるプロモーションになりそうだ。


■WiFi経由のプッシュ型PRでさらなる集客をはかる

 インバウンドの受け入れにあたって、最も重要と言われているのがWiFi環境の整備だ。訪日観光客にとっては現地での情報検索の窓口となるため、その対応は顧客満足度を大きく左右する。

 とはいえ、実利に直接結びつかない部分で、新たな設備投資を行なうことはためらわれる事業者も多いだろう。そこで、注目したいのが無料WiFiを利用した「プッシュ型PR」だ。これはWiFiへの接続時に、店舗情報などをスマホやパソコンに自動で表示させるもの。観光客はエリア情報を検索する手間が省け、店舗側はより積極的なプロモーションが行なえる。会場を含めてさまざまな場所で、いくつものソリューションを見ることができ、今がまさに旬のテクノロジーである。

 外国人観光客は訪日の際、WiFiの有無が気になるという。今や外国人向けのパンフレットには、必ずといっていいほど「WiFi使えます」の宣伝文句が入っている。秋葉原など多くの観光客が集まるところでは導入が進んでおり、今後のインバウンドの取り込みには必須となるだろう。

 VRで体験型コンテンツに訪日観光客を誘導し、WiFi経由のプッシュ型PRで現地でのプロモーションを行なう。これが今後におけるインバウンド集客の、スタンダードな手法になるかもしれない。WiFiにしても、VRにしても、エリア内で複数の事業者が共同で展開すれば、さらなるプロモーション効果が期待できるもの。地元でインバウンドの受け入れを検討するような機会があるなら、VR+WiFiを戦略の軸に据えてみてはどうだろう。

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