ドコモの新料金プラン「docomo with」、なぜ2機種限定なのか

ドコモの新料金プラン「docomo with」、なぜ2機種限定なのか

画像提供:マイナビニュース

●新料金プランの対象が2機種になった理由
NTTドコモは24日、毎月1,500円を恒久的に割引く料金プラン「docomo with」を6月1日より開始すると発表した。ドコモ指定のスマートフォン購入者が対象となるが、開始当初はわずか2機種にしか適用されない。なぜなのか。

○docomo withとは

docomo withの対応端末は、「arrows Be F-05J」と「Galaxy Feel SC-04J」の2機種。ユーザーはいずれも端末を定価で購入することになる。docomo withでは、従来のように最大24カ月、毎月一定額を利用料金から割引く月々サポートは適用されないが、毎月1,500円が恒久的に割り引かれるのが特徴だ。

「arrows Be」は2万円台半ば、「Galaxy Feel」は3万円台半ばで販売されるため、前者の場合、17カ月目で割引き総額が端末料金を上回ることになる。以降、割引きの恩恵が存分に受けられ、同一端末を長く使えばその分の恩恵が受けられる仕組みだ。

○docomo withの対象が2機種のみとなった理由

気になるのは、なぜ、新料金プランが2機種に限定されたのかだ。そもそも、今回発表した新機種すべてを対象としてもよかったはず。過去の機種についても、新プランを適用できたであろう。
それについてドコモの吉澤和弘社長はいくつかの理由を挙げる。

ひとつが全機種に従来の販売方法とdocomo withの2つの方法で販売を行うと、ユーザーの混乱を招くからだ。どちらが得なのかといった判断がユーザーに求められることになり、販売対応も複雑、煩雑なものとなる。

もうひとつが、ハイエンド端末を定価で購入希望者が少ないと見積もられるためだ。ハイエンド端末ともなれば、定価が10万円近くになるものもある。かつて実質ゼロ円スマホが数多くあったなかで、10万円近くを支払うことに心理的な抵抗は大きい。吉澤社長も「高価格帯のスマホを定価で購入してもらえる人がどれだけいるのか」と見ており、状況を見ながら検討するとしている。

このため、2機種での展開で様子を見て、今後対応端末を拡大していくがドコモの考えだ。ここからすると、今後もハイエンドに新料金プランが適用される可能性は低いとみたほうがよさそうだ。今後もミドルレンジに限定されてもおかしくないだろう。

●新プランはドコモにとっての試金石に
○ミドルレンジが熱くなる

ミドルレンジで想起されるのは、大手キャリアのサブブランド(ワイモバイル、UQ mobile)と多数のMVNOの存在だ。最近こそハイエンド端末に近い性能のスマホを取扱うようになってきたが、これらの事業者はミドルレンジで成長してきた側面がある。

ある意味、ドコモの新料金プランは、スマホ市場のなかで、ホットなセグメントに影響を与えるものになりそうだ。吉澤社長は今回の施策について「サブブランドだとか、MVNOは視野に入っていない」と何度か繰り返しし強調しつつも、「結果的にポートアウトが少なくなってドコモにとどまっていただきたい気持ちはある」と本音も漏らしている。

吉澤社長の言葉をそのまま受け止めるのであれば、この発言は、ミドルレンジのスマホ利用者に対して、ドコモのサービスにどれだけ魅力を感じてもらえているか、を推し量る試金石にもなりそうだ。

スマホの利用料が圧倒的に重要なユーザーであれば、ドコモが何かをしたところでサブブランドやMVNOに移ってしまうだろう。料金ばかりではなくドコモが提供する様々なサービスにも大きな魅力を感じるならば、ドコモにとどまることになると考えられるからだ。今回の施策は後者に該当するものとなる。果たして、今回の施策によって、何らかの新たな傾向が出てくるだろうか。
(大澤昌弘)

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