Jリーグはどう変わる? 通信会社との協業が生み出すもの

Jリーグはどう変わる? 通信会社との協業が生み出すもの

画像提供:マイナビニュース

●パートナー契約で変わること
Jリーグは30日、NTTドコモとトップパートナー契約、NTTグループとオフィシャルテクノロジーパートナー契約の締結を発表した。通信会社のサービスや技術でJリーグはどう変わるのか。

○直近の変化はわずかかも

JリーグとNTTグループ、ドコモは昨年から関係を蜜にしてきた。JリーグとNTTグループ、Jリーグの放映権を持つライブストリーミングサービスのDAZNは、昨年7月にスタジアムのスマート化を進める協業契約を締結した。ドコモはDAZNと協業して今年2月から「DAZN for docomo」を開始、55万超の契約を獲得したことを明かしている。

そして、今回のパートナー契約によって、Jリーグとの関係をより一層深め、地域活性化、デジタルマーケティングの深化を進めていく。

しかし、そのための有効な取り組みが現時点では見えてこなかったというのが本音だ。デジタルマーケティングの深化の一環として、直近では、7月22日に行われる「明治安田生命Jリーグワールドチャレンジ2017 鹿島アントラーズVSセビージャFC戦」でドコモのサービスを利用したキャンペーンが開催される。これは勝利チームを選択した応募者全員でdポイント山分けするというもの。特設サイトから申込むことができる。

8月には、Jリーグ公式販売サイト「Jリーグチケット」で観戦チケットを購入する際に、dケータイ払いプラスも利用可能となる。dケータイ払いプラスは、対応のネットショップの決済でdポイントが付与されるサービスだ。

もう少し先の話では、地域活性化の取り組みとして、スタジアム周辺地域の店舗の連携も検討しているとし、dポイントの有効活用も考えているようだ。ドコモとパートナー契約で、Jリーグファンにはちょっと楽しみが増え、少しお得になるのかもしれない。

●大きく変わる観戦スタイル
○先々は観戦スタイルに変化も

しかし先々は大きく変わりそうだ。ドコモの吉澤和弘社長は「ARでは専用グラスをかけて、選手紹介、フィールドの選手の心拍数、走行距離、そういったものが考えられる。VRも活用して臨場感のある映像も見てもらいたい」と触れる。

吉澤社長の発言は今年4月に発表した中期戦略「beyond 2020」に沿ったものだ。beyond 2020では"新エンタメ体験"について触れている。これはAR/VR技術を活用して、一体感や臨場感を生み出す体験創出を目指していこうという取り組み。同氏の発言はその具体的なイメージとなるものだ。

だが、beyond宣言自体、2020年のさらに先をも見据えたドコモの公約という位置づけ。そこから考えると、AR/VRの活用はまだ先の話。現実感に乏しいというのが正直なところだ。

しかし、期待感はある。日本プロサッカーリーグチェアマンの村井満氏が思わぬ発言をしたからだ。Jリーグの放映権を持つDAZNとは「来シーズン以降になるかもしれないが、毎節1試合くらいはVR放送をやろうというディスカッションをしている。このVR放送の技術にはNTTグループも関わっていただく」と発言した。

今回の協業によって、いつまでに何をどうするのか、そのロードマップは示されていない。しかし、新技術を活用したサービスの登場は、先のことのようにも思われる一方で、意外と実現間近なのかもしれない。通信会社との協業でJリーグは少しずつ変わっていくように見えるが、意外と一気に変化してしまうかもしれない。
(大澤昌弘)

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