間違えたビジネス敬語、恥ずかしい言い回しからの卒業 (4) 「やらさせていただきます」の嫌悪感

間違えたビジネス敬語、恥ずかしい言い回しからの卒業 (4) 「やらさせていただきます」の嫌悪感

画像提供:マイナビニュース

社内の会議で、取引先との打ち合わせで、あるいはビジネスレターで、誤った敬語や言い回しを使ってしまった経験はないだろうか。本連載では複数回に分けて、ビジネスシーンで陥りがちな誤用表現などを取り上げている。

○恥ずかしい言い回し

今回は、ビジネスの現場に氾濫する、恥ずかしい言い回しについて紹介していく。最近、以下の例文のような文句を耳にするようになった。

誤)「課長をやらさせていただいております、山田です」

気になるポイントが2つある。ひとつは、動詞「する」の謙譲表現「させていただく」の使い方。本来は相手の同意・許可を得て行う行為に用いる表現で、「出席させていただきます」「こちらから連絡させていただきます」のように使う。ところが例文で、山田氏は話し相手の同意・許可を得て課長をしているわけではない。このため、この言い回しに違和感が生じている。

また、気になるもう1つのポイントは「さ入れ言葉」。使役の助動詞「せる」の直前に不要な「さ」が挿入される誤用で、「資料を読まさせていただきます」「明日は休まさせていただきます」などの誤った使い方が、若い世代を中心に広まりつつある。

正)「課長をしております、山田です」

自分を低めて相手を高めるのが謙譲表現の特徴だが、「させていただく」を乱用すると卑屈になり、場合によっては相手に不快な思いもさせてしまう。また、ひと頃は「ら抜き言葉」が問題視されたが、最近になり「さ入れ言葉」も耳につくようになった。恥ずかしい言い回しは、ビジネスパーソンとして未成熟な印象を相手に与えかねない。正しい日本語の習得に努めたい。

次回も引き続き、ビジネスシーンでありがちな誤用表現を紹介していきたい。
(近藤謙太郎)

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