厳しいPC市場で年20%成長へ、タフシリーズ発表会で示したパナソニックの自信

厳しいPC市場で年20%成長へ、タフシリーズ発表会で示したパナソニックの自信

画像提供:マイナビニュース

●CF-33で何が変わるか
パナソニックは5日、法人向けノート型PCのタフブック最新モデルとして「CF-33」を9月下旬より発売すると発表した。堅牢さをウリに、タフシリーズ(タフブックとタフパッド)のラインナップを強化し、国内での高成長を目指す。

○タフブックに追加されたハイエンド

「CF-33」は「CF-31」に代わるタフブックシリーズのハイエンドモデル。防塵・防滴性能(IP65準拠)、耐振動性能(MIL-STD-810G準拠)を備え、タフシリーズに求められる頑丈さを備えながら、ディスプレイ部分が着脱式でタブレットとして単独で使える。

手袋着用時、水滴付着時でもタッチ操作が行え、高輝度液晶により、屋外の明るさでも使用可能。使用環境を選ばずに、バーコードリーダーや大容量バッテリの追加などのオプションにも対応しており、製造、物流、救急・消防など、いわゆる"現場"での利用が想定されている。

前モデルから大きく変わったのは、薄型・軽量化が大きく進んだことだ。CF-31は重さ約3.72kg。ノートパソコンとして利用するには重すぎた。CF-33は約2.76kgと1kgほど減量している。CF-33も持ち運ぶには重いのは確かだが、堅牢さが求められる現場には、携行性を犠牲にしても使用するに値するデバイスといえるのだろう。厚さも73.5mmからCF-33では46.1mmとなり38%の薄型化を実現した。

特徴を持たせただけに、一般的なタブレットやパソコンに比べても価格は高い。CF-33の参考価格は税別43万6,200円(価格はオープン、参考価格はパナソニックストア)。通常のノートパソコンが何台も購入できてしまう。堅牢性の高さが求められる業種・業界向けのデバイスであることがわかるだろう。

●年率20%の成長は達成できるか
○強気の販売目標は達成できるか

パナソニックとしては、CF-33をタフシリーズに追加し、とりわけ国内市場の開拓を図りたい考えだ。2016年度はタフシリーズ合計でグローバルで40万台を販売、日本では約4万台の販売と全体の1割を占めるに過ぎない。このため、北米で売れているデバイスというイメージがあったが、日本では今年度の目標を5万台とし、来年度以降も年率20%の高成長を目指すという。

グローバルでの販売数に比べれば、日本での販売台数は圧倒的に少ないが、大きな成長が見込みにくいパソコン市場において、年率20%というのは、かなり強気の数値。一体どうやって達成しようというのか。

それに関して、パナソニックのコネクティッドソリューションズ社 モバイルソリューションズ事業部 坂元寛明事業部長は次のように話す。「既存のタフブックシリーズは、重さ・厚さの観点から、欧米人向きで、日本人向けではなかった。昨年販売を開始した「CF-20」で薄く・軽くなり、国内での受け止め方が変わってきた」(以下、カッコ内坂元氏)などと指摘する。

タフパッドシリーズについても、一部の警察車両に採用されており、欧米でシェアを拡大してきた流れが日本でもできつつあるという。特に米国では多数の警察車両にタフブックが搭載されているという。「(CF-33が加わることで)5インチから12インチまでラインナップ(全9種)が揃い、政府、警察、自動車の修理用途など、欧米のような広がりが見えてくる」。

こうした空気感の変化から「今年度の5万台も個人的にはまだまだ少ないと思っている。十分狙える数値」と自信ありげだ。

日本においても、行政に売り込むには、行政における導入事例があると、販売機会を得やすいなど、この分野にはビジネス上の肝があるようだ。1契約で多くの売上が立ちやすい側面も持っている。そうした売上につながる種の一部はすでに蒔いた、というのが同社の現状。その種が目算どおり芽を出し、大きな花を咲かせることはできるだろうか。
(大澤昌弘)

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