間違えたビジネス敬語、恥ずかしい言い回しからの卒業 (9) 「過半数を超えた」は二重表現

間違えたビジネス敬語、恥ずかしい言い回しからの卒業 (9) 「過半数を超えた」は二重表現

画像提供:マイナビニュース

社内の会議で、取引先との打ち合わせで、あるいはビジネスレターで、誤った敬語や言い回しを使ってしまった経験はないだろうか。そこで本連載ではビジネスシーンで陥りがちな誤用表現などを取り上げていきたい。

○二重表現、いかに気が付くか

例えば、選挙の結果を伝えるテレビ番組で、ある女性アナウンサーが「●●党が過半数を超える議席を獲得しました」と発言する―― 聞き流してしまいがちだが、実は誤用表現だ。

そもそも過半数とは、全体の半分より多いことを表す言葉。したがって「過半数を超える」は、同じ意味の言葉を重ねる二重表現である。半数を超える、過半数に達する、過半数を占める、などと言うべきだっただろう。以下に、ビジネスシーンで陥りやすい二重表現の例を取り上げる。

誤) かねてからの懸案に取り掛かる。

誤) 研修の第一日目。

誤) ここに捺印を押して下さい。

誤) 新製品の発売が開始される。

誤) どうか、お身体をご自愛ください。

懸案は、かねてから問題になっている未解決の事柄。順序を表す接頭語の「第」と接尾語の「目」を重複して使用しない。捺印は印判を押すこと。発売はモノを売り始めるという意味。自愛は、自分の身体を大事にすること。正しい表現は以下の通りだ。

正) 懸案に取り掛かる。

正) 研修の一日目。

正) ここに捺印して下さい。

正) 新製品が発売される。

正) どうか、ご自愛ください。

口に出すとそれほど違和感がないが、文字にしてみると二重表現であることに気が付く、そんなケースも多い。二重表現でも意味は通じるが、場合によっては日本語が正しく使えていない人間=ビジネスパーソンとして成熟していない、という印象を相手に与えてしまうこともある。もし口癖になっている二重表現があるなら、いますぐにでも改めたい。
(近藤謙太郎)

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