臨海部の交通利便性をアップ! 首都高晴海線3月10日開通

臨海部の交通利便性をアップ! 首都高晴海線3月10日開通

画像提供:マイナビニュース

●東京五輪選手村へのアクセス向上
2018年3月10日(土)に、晴海と豊洲を結ぶ首都高速道路の晴海線が開通する。首都高は2015年に中央環状品川線を全線開通させ、その利便性を増した。これにより、世田谷区方面から湾岸地区へのアクセスがしやすくなった。

今回、開通する晴海線は晴海出入り口から豊洲出入り口を結ぶ約1.2kmの新路線。距離は短いが、この道路の開通は大きな意味がある。

○選手村の利便性をアップ

まず、東京オリンピックを控え、選手村が晴海に建設される予定だ。ただ、この地区は公共交通が乏しく、大江戸線やゆりかもめといった鉄道に頼らざるをえない。しかも、メイン会場となる千駄ヶ谷の国立競技場やサッカーなどが行われる調布市の東京スタジアムへのアクセスもあまりよくない。

一方、有明テニスの森やトライアスロンなどが開催予定のお台場海浜公園には近い。東京オリンピックでは、ベイエリアにある多くの競技場を活用予定だ。そう考えると、晴海という場所は選手村にはよいのかもしれない。ただし、ベイエリアは港湾が近いのでトラックなどの物流車両が多い。基本的に埋め立て地なので、幹線道路にかかった橋をわたることが多く、抜け道が利用しにくいということもある。

また、土壌汚染など問題があるとはいえ、豊洲市場が稼働したときの利便性にも寄与する。市場ということになれば、入出場する運搬車両が激増することはまちがいない。こうした輸送需要にも晴海・豊洲を結ぶ高速道路の開通は貴重だ。

●都心環状線との接続を視野
さらに利便性が上がると考えられるのが、将来的な都心環状線との接続だ。これにより、千葉方面から湾岸線でやってきたクルマが汐留や銀座方面にアクセスしやすくなる。

これまでは、湾岸線から西進してきた車両は、辰巳ジャンクションから深川線を北上し、箱崎ジャンクションを経由するというのが、首都高を利用する場合の経路だった。または有明ジャンクションからレインボーブリッジ、芝浦ジャンクションを経由して、台場線・羽田線から都心環状線に入るという方法になる。

だが、前者は渋滞で悪名高い箱崎を通過せねばならず、後者は千葉方面から来た車両にとっては、遠回りな経路だ。晴海線が都心環状線と接続すれば、それらの経路に続く、第3のルートとなる。

こうしたルート拡張以外にも、注目したい点がある。それは、防災機能の強化だ。首都圏は、いつ直下型地震がくるのか、予断を許さない状況だ。しかも、都心環状線は老朽化が指摘されており、補修は随時行われているものの、巨大地震に対してどれくらいの耐久力があるのか疑問視されている。前述した中央環状品川線をはじめ、晴海線のような新しい高速道路は、こうした事態への緊急時の避難経路として期待される。
○災害時の活用に期待

さらに、晴海線の場合、避難・救助・物資供給の役割が大きい。東雲ジャンクション付近には、基幹的防災拠点(有明の丘地区)が設定されているうえ、港湾に近い。災害時には、まず機動力の高いヘリコプターの空輸や、緊急車両・輸送車両がフル回転するだろう。
だが、首都圏以外からや海外からの大量の支援物資の受け入れには、やはり船舶が中心となる。受け入れた物資を都心部へ輸送するのに、晴海線の価値は重要だろう。

さて、少し物騒な話になったが、レジャーにも期待できる。都心環状線から舞浜の「夢の国」(ディズニーランド)へアクセスしやすくなるからだ。前述のとおり、箱崎経由で夢の国に訪れる際、渋滞に巻き込まれる可能性が高い。体力のある往路はまだいい。夢の国で遊び疲れた体で復路の渋滞に巻き込まれたら、それこそ辟易だ。

こうした渋滞を少しでも解消するのに、晴海線の延伸が待ち望まれる。
(並木秀一)

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