ユーロは利上げを見込み上昇!?

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●ECBが利上げ?

 ドル円が一時125円を突破したが、ユーロ円も上昇している。4年ぶりに一時1ユーロ=137.5円を突破、ユーロドルでも上昇している。

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 ロイター通信は、ドイツやスペインのインフレ指標が、欧州中央銀行(ECB)に利上げせざるを得なとの判断をさせるのではないか、と報じている。

 ロシアとウクライナの和平交渉で楽観的な見方が強まると、ユーロは上昇する傾向があるが、この戦争自体にまだ終わりが見えず、リスクオフとはならないはずである。

 ECBとしては、ウクライナ情勢による経済への影響を警戒しつつ、原油や天然ガスの資源価格や物価の上昇も無視できず、難しい舵取りが迫られている。

●利上げを巡る動き

 2014年にECBは目標のインフレ率2%が程遠いと判断し、マイナス金利へ踏み切った。

 欧州も米国などと同様に、インフレが深刻であり、イングランド銀行(BOE)、米国連邦準備理事会(FRB)などと歩調を合わせるように利上げの選択を迫られていた。

 2月3日のECB(欧州中央銀行)の政策理事会では、ラガルド総裁が22年中の利上げを否定せず、ユーロ圏各国の連銀総裁からも利上げに言及する発言が相次いだことで、利上げ間近と見られていた。

 ユーロも上昇していたものの、2月24日のロシアによるウクライナ侵攻によって、経済の影響が不透明となることから、利上げは2023年以降に先送りすると見られていた。

●利上げはあるのか?

 パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)は2022年3月で終了するが、その後は通常の資産購入プログラム(APP)に切り替わる。

 ECBで最もタカ派と言われているホルツマン・オーストリア連銀総裁は、22年末までにゼロ水準へと金利を引き上げるべきだと主張している。

 3月末には、シュナーベルECB専務理事や、スロバキア連銀総裁、ポルトガル連銀総裁などからも、年末にも利上げすべきとの発言が相次いでいる。

 ラガルド総裁は、物価上昇などのスタグフレーションは長続きしないと楽観的な見解であり、タカ派の危機感を共有していない。

 ユーロは利上げのニュースで上昇することもあるだろうが、米国のような利上げペースにはならず、ドルが強くなる傾向には変わらないだろう。

(森泰隆)

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