ドコモ、スマホ代金を最大3分の1免除する分割払いを導入

ドコモ、スマホ代金を最大3分の1免除する分割払いを導入

新商品や新サービスについて説明するNTTドコモの吉澤和弘社長=16日午後、東京都渋谷区(三尾郁恵撮影)

 NTTドコモは16日、スマートフォン端末代金の支払いを最大で3分の1免除する割引策を6月1日から提供すると発表した。36回の長期分割払いを導入するとともに、支払い途中で端末を返却すると最大で12回分の支払いを不要にする。今後は通信料金の値下げとともに、端末代金の割引競争も本格化しそうだ。

 新しい割引策「スマホおかえしプログラム」は、ソニーのスマホ「Xperia(エクスペリア)」の新機種など今夏発売する6機種や、米アップルの「iPhone(アイフォーン)」といった高価格帯モデルが対象になる。

 36回の分割払いで、24回分支払った段階で利用者がスマホを返却すれば、残りの支払いは免除される仕組み。下取り価格は25カ月目で最大となるが、端末の状態などの査定によって受け付けられない場合もある。16日に記者会見した吉沢和弘社長は「(新たな端末割引と)新料金プランを掛け合わせることで、お客さまはシンプルにお得に利用できる」と述べた。

 新しい通信料金では、同じ端末を使い続けるほど値下げの恩恵を受ける。これに対し、割引策では、実質的に2年で機種変更をすることになるが、手軽に高機能な最新機種を利用できるようになるため、消費者の選択肢が増える。

 端末代金と通信料金と合わせた負担総額は、家族で複数の回線を契約した場合に従来の料金体系よりも割安になる。割引策で単身者の流出などの懸念はぬぐいきれないが、家族での複数契約を重視し、サービスなどで顧客を囲い込む戦略を改めて鮮明にした形だ。吉沢氏は「通信速度やサービスには自信を持っている。(他社への流出の)心配はない」と話す。

 端末代と通信契約とのセット割引を禁じる改正電気通信事業法が今秋にも施行されることに伴い、ドコモは6月から通信料を最大4割引き下げる「分離プラン」を導入する。一方、これまで通信契約と一体化したプランで値引きしていた端末は値上がりする形とり、負担軽減策が焦点となっていた。

 ただ、アイフォーンのように中古市場で値崩れしにくい端末は、消費者にとって、中古業者に売った方が得になるケースもある。2年後の買い取り条件が中古市場への流通を阻害すると判断される可能性もある。吉沢氏は「(これから総務省が制定する)省令などと食い違いがあれば、修正も考える」と柔軟な姿勢を強調した。

 一方、KDDI(au)やソフトバンクは48回の分割払いの途中で、24回払った時点で残りの支払いを免除し、端末代金を実質半額にする割引を実施している。割引額では優位に立つが、回線契約の継続などを条件にしており、総務省から見直しを求められている。法改正後もドコモの割引策が認められれば、対抗策に踏み切らざるを得ない。今後は、各社の端末の調達力や割引施策の原資を確保する体力などが問われそうだ。(高木克聡)

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