意外な資格にビジネスのヒントが!?「戦史検定」でアジア親日国のルーツを探る

日本軍戦闘機

 今年も8月15日の「終戦の日」には、第二次世界大戦を取り上げた特別番組が放送されましたが、戦争という悲劇を繰り返さないために、国内外の戦争史を知ることはとても大切なことです。

 そこで今回、ご紹介するのは「戦史検定」。日中戦争、ノモンハン事件、太平洋戦争を包括する、いわゆる「十五年戦争」が学べる検定です。

 それでは例題を見てみましょう。

〈問1〉日本とソ連の軍事衝突が起きたノモンハン事件後の1941年4月、両国が締結した条約は【1】日ソ和親条約、【2】日ソ平和条約、【3】日ソ基本条約、【4】日ソ中立条約のうちどれ?

〈問2〉クリント・イーストウッド監督で映画化もされた「硫黄島の戦い」において、守備隊の指揮官を務めたのは【1】栗林忠道、【2】鈴木宗作、【3】牛島満、【4】山下奉文のうち誰?

 実際の問題はマークシートによる五者択一方式で出題されます。例題の答えは〈問1〉が【4】、〈問2〉が【1】となっています。

 試験区分は「初級」「中上級」に分かれています。なお、東京と大阪の会場で行われる予定だった今年の第11回検定試験についてはコロナ禍のため、来年以降に延期となっております。

 数年前に一度私も受験したことがありますが、学校の授業で習うレベル以上に人名や事件名、時系列などを細かく覚えなければならず、けっこう難しかった印象があります。

 戦史にまつわる知識をいかにしてビジネスに役立てるのか。例えば、オセアニアのミクロネシア海域には「パラオ」という国がありますが、この国は世界有数の親日国として知られています。現地のテレビではNHKの放送が受信でき、日本語が公用語の一つとなっている州まであります。「センプウキ」や「デンワ」といった言葉が当たり前のように使われ、「タロウ」や「クニオ」など日本的な名前の人も少なくないと聞きます。

 そのルーツは日本統治時代にまで遡ります。パラオを統治した日本政府は学校や病院の設立、インフラ整備などを進め、日本語教育を行いました。その結果、日本の文化が現地に根づき、経済発展や生活水準の向上につながったため、今もなおパラオには親日家が多いと言われています。

 そんなパラオは投資先としても魅力的な国の一つです。外務省によると、2017年時点でパラオには69社の日系企業が進出しているそうですが、ビジネスを展開するにあたって親日国というのは大きなアドバンテージ。なぜなら、通商関係の悪化や不買運動が起きる可能性が低く、日本製品・企業の信用度も高いからです。ビジネスマンとしては進出先の国民が持つ日本へのイメージを考慮するのは当然のこと。パラオの他にもインドネシアや台湾などが親日国と知られていますが、そのルーツを知るうえで、戦史を学ぶ意義は大きいと言えます。

 この検定試験を通じて、未来の投資のヒントが発見できるかもしれませんね。

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鈴木秀明(すずきひであき)/81年生まれ。東京大学理学部、東京大学公共政策大学院を経て資格アドバイザーに。取得資格数は約700。

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