「NEXCO西日本」利用の詐欺師は「大物歌手」「プロ野球選手」のタニマチ 中洲の愛人や高級外車も

「NEXCO西日本」利用の詐欺師は「大物歌手」「プロ野球選手」のタニマチ 中洲の愛人や高級外車も

山口会長は50年来の虎キチ

 今年6月、東証2部上場の投資会社「アジア開発キャピタル」は、子会社である「トレードセブン」と「D-LIGHT(ディライト)」の主導で「循環取引」に手を染めていた事実を公表。そこから芋づる式に架空取引の実態が暴かれ、同時に、虎の威を借る詐欺師の存在も浮き彫りになった。

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 公表を機に倒産したディライトは、嘘で塗り固められていた。同社は2006年の設立当初、債権買取業務などを展開していたが10年に業態転換。高速道路を運営する「NEXCO(ネクスコ)西日本」とともにLED照明の製造、販売をはじめている。

 業務提携は3年で終了したにもかかわらず、ディライトはその事実を隠し、LED照明に続きリチウム蓄電池の取引も行われているかのように装った。ネクスコ西日本が毎年500億円規模で購入するリチウム蓄電池の納入を一手に請け負っていると称したのだ。

 ディライトは、自己資金ではなく第三者からの出資金でリチウム蓄電池を調達する体裁を取った。傘下に抱える「はかた舎」など3社が出資金をかき集め、それを元手にメーカーに発注。完成したリチウム蓄電池がネクスコ西日本に納品される仕組みと謳っていた。


■選手も出資


 出資金集めは、ほぼ口コミ。はかた舎の山口猛史会長のツテや、はかた舎が契約したコンサルタントが勧誘していた。アジア開発キャピタルの公表まで約束通りに配当が出ており、大抵の出資者は再出資を繰り返している。

 この、ネクスコ西日本を騙(かた)った架空取引は少なくとも7年以上続けられたと見られる。ディライトは出資の受け入れと返金を繰り返す自転車操業を続けつつ循環取引も駆使し、年間250億円という嘘の売り上げを計上。出資金集めを担ったディライト傘下の3社のうち、はかた舎は120億円を叩き出した。

 山口会長は、濡れ手で粟のボロ儲け。中洲のクラブホステスを愛人に抱え、ベントレーなど高級外車を乗り回した。北島三郎の九州地区における後援会長を務め、夜の街では福岡ソフトバンクホークスの選手を引き連れタニマチ気取り。だが実は、選手にも出資させた挙げ句、焦げ付かせたケースもある。

 ネクスコ西日本という虎の威を借る詐欺師に騙された被害者は、目下、刑事告訴の準備を進めている。

「週刊新潮」2021年10月14日号「MONEY」欄の有料版では、架空取引の実態と山口会長のタニマチぶりを詳報する。

「週刊新潮」2021年10月14日号 掲載

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