“セブイレ育ち”馬渕磨理子さんが毎日通うコンビニの名は 日本一バズる経済アナリストの活用術

■『あなたとコンビニとニッポン』第2回 馬渕磨理子×渡辺広明


 全国5万8000店舗、年間155億人が買い物する“コンビニ超大国ニッポン”。老若男女、昼夜を問わずさまざまな人が訪れるコンビニは、その目的や利用方法も人によってさまざまだ。「コンビニとの付き合い方」を覗いた先に見えてくるものとは? コンビニジャーナリスト・渡辺広明氏が、ゲストを招きコンビニについて大いに語り合う──。

 第2回のゲストは、経済アナリストの馬渕磨理子氏。一般社団法人日本金融経済研究所の代表理事を務める傍ら、ニュース番組のコメンテーターやラジオ番組のパーソナリティ、さらには記事執筆など、数多くのメディアで活躍を続けている。そんな多忙な日々を送る彼女にとって、コンビニは欠かせない生活インフラのようだ。


■「セブン」ではなく「セブイレ」


渡辺広明(以下、渡辺):まずは子ども時代のコンビニの思い出からお聞かせ下さい。

馬渕磨理子(以下、馬渕):私は滋賀県野洲市 の生まれで、周囲は田んぼばかりという地域でした。最寄りのコンビニはセブイレ(セブン-イレブン)でしたが、最寄りと言っても徒歩20分くらいかかりましたけどね。

渡辺:セブイレ!? 滋賀では「セブン」じゃなくて「セブイレ」って呼ぶんですか?

馬渕:滋賀に限らず、関西人は「セブイレ派」が多いと思いますよ。でも、ほかのチェーンは普通じゃないかな? ローソンは「ローソン」だし、ファミリーマートは関東でも「ファミマ」(※アクセントはファ↑ミ↓マ)ですよね?

渡辺:ファミマのアクセントは関東と違います。「マクド」と同じアクセントなんですね。いきなり話の腰を折ってすみません。その「セブイレ」では何を買うことが多かったですか?

馬渕:アイスクリームです。よく「ガリガリ君」を買っていた記憶があります。

渡辺:徒歩20分かけて「ガリガリ君」ですか。近所の商店とかにアイスは置いてなかったんですか?

馬渕:そもそも近所に商店がなかったんですよ(笑)。家から最も近い商店がセブイレです。

渡辺:だとすると、コンビニは貴重な生活インフラだったんですね。

馬渕:親が買い物するときは車だったので、コンビニ以外の利用が多かったと思います。それこそ、セブイレの先には平和堂やショッピングモールがありましたから。でも、「電池がない」とか「スーパーの営業時間外」などの緊急購買においては、やはりコンビニの存在は貴重だったと言えます。

渡辺:まさに“コンビニエンス”な使い方をしていたんですね。郊外のコンビニならば、駐車場も広かったでしょう?

馬渕:めっちゃ広かったですよ! 店舗の5倍くらいの広さで、よくトラックも停まっていました。あと、郊外のコンビニの特徴と言えば、虫の多さでしょうか。夜になると真っ暗な地域で、コンビニだけが光を放っている状態だったので多くの虫が集まるんです。何でしたっけ? あの「バチバチッ!」というライト…。

渡辺:「電撃殺虫器」です。郊外や水辺が近いコンビニには欠かせないんですよね(笑)。

■「時短食品」は働く女性の味方!


渡辺:現在はセブイレ以外のコンビニを利用する機会も増えたかと思いますが、お気に入りのコンビニチェーンはありますか?

馬渕:東京で出会ったナチュラルローソンですね。

渡辺:現在、ナチュラルローソンは東京・神奈川・千葉・埼玉の1都3県のみの展開です。しかし、以前は近畿エリアにも進出してたんですよ。ただ、近畿では軌道に乗らずに撤退してしまいました。

馬渕:そうだったんですね。ナチュラルローソンは東京で初めて知りました。変わった美容ドリンクなど見るだけでも楽しい商品が揃っているので、ほぼ毎日立ち寄っています。

渡辺:やはりナチュラルローソンは女性受けが良いですね。もともとのコンセプトは「健康志向」のみでしたが、現在はそれに加えて、女性をメインターゲットにした商品展開へとシフトしています。それにしても「ほぼ毎日行く」というのは相当のファンですね。

馬渕:とりあえず商品をチェックしたいんです。コンビニの商品の回転って早いじゃないですか。だから、気になった商品を買っても「あれ、あまり美味しくない」と感じると、次のサイクルには棚から消えている。「あ〜、やっぱりね」と、勝手ながら確認するのもおもしろいです。

渡辺:コンビニに登場する新商品は毎週約100品、年間にすると5000品前後です。コンビニの品揃えは約3000SKU(Stock Keeping Unit/在庫管理の最小単位)で、そのうち約7割が1年で入れ替わります。非常に生存率が低いので、馬渕さんのように「あまり美味しくない」と感じるお客さんが多ければ、当然リピートもされません。そうして売上が伸び悩んだ結果、店頭から消えてしまうわけです。

馬渕:たとえコンビニで置かれなくなったとしても、気に入ったら別の場所で探して買います。私の場合、まずはコンビニで購入して、気に入ったらAmazonで箱買い…というパターンが多いんですよ。

渡辺:コンビニからAmazonという流れは、ある意味正しい買い方かもしれません。

馬渕:そうですよね。たとえば、最近はGABAの入った商品にハマっていて、今日持ってきた「GABAフォースリープ」(グリコ) もセブイレで購入したものです。一度も口にしたことがない食品を、最初からAmazonで購入するのは抵抗がありまして…。とくに健康に関するものならば、なおさらです。だから最初は、必ずリアル店舗で購入したいんです。「コンビニに置かれている商品ならば安心だろう」という信頼感が強いです。

渡辺:ちなみに、新商品をチェックするならば“火曜日”がオススメですよ。コンビニ業界の新商品は月曜深夜から火曜早朝に店頭へと並ぶケースがほとんどですから。

馬渕:これは良いことを聞きました。今度からは火曜日のチェックを重視してみます。

渡辺:「GABAフォースリープ」はNB(ナショナルブランド)ですが、コンビニのPB(プライベートブランド)でリピートする商品はありますか?

馬渕:ナチュラルローソンの「マカロン あまおう苺」や「宇治抹茶カヌレ」などのスイーツがお気に入りです。「4個入り」などではなく、1個単位で販売してくれるのが嬉しいですね。あとはローソンの「皮むきりんご」やセブイレの「野菜スティック」もよく購入します。

渡辺:「皮むきりんご」や「野菜スティック」は、忙しい人の時短のための商品ですね。

馬渕:まさに私も時短目的です。実は数年前まで、こうした商品を買うことに抵抗がありました。ちゃんと果物や野菜を買って、自分で皮を剥いたり切ったりして持参した方がいいのかな…と。しかし、近年は本当に忙しくなってしまったので、ありがたく利用させてもらっています。

渡辺:いまだに女性の方が家事の負担が大きい日本において、働く女性は本当に大変だと思います。だから、ラクできるに越したことはないんですよ。冷凍食品の売上が伸び続けているのも良い例でしょう。

馬渕:たしかに、こうした商品は働く女性にとって強い味方ですね。私も日頃から助けられています。


■無人レジの動向に注目


渡辺:馬渕さんにとってコンビニは生活に欠かせないものだと思いますが、経済アナリストとしてコンビニを見たとき、何か気になる点はありますか?

馬渕:最近ならば「無人レジ」です。システムを販売している会社を分析しているので、「この店舗は使いやすいシステムを導入しているな」などとチェックしています。

渡辺:僕はコンビニこそ「空中ディスプレイレジ」の導入を進めるべきだと思うんですが、いかがですか?

馬渕:空中ディスプレイレジは最近ちょっとバズってますね。

渡辺:コンビニはスペースが限られているので、スーパーのようなサッカー台を置けません。無人レジの狭い空間で会計と購入商品の移し替えを行う必要がありますが、このときレジの筐体がすごく邪魔なんですよ。

馬渕:たしかに、体とレジ台の間にカゴを挟んで、窮屈な体勢でお会計している人が多いです。

渡辺:そうでしょう。でも、空中ディスプレイレジならば、この問題を解決してくれるんです。まだまだ操作性においては課題も残っていますが、早く改善されて導入が進んでほしいです。

馬渕:さらなる技術の向上に期待ですね。

渡辺:さて、そろそろ最後になりますが、せっかく僕と馬渕さんが揃っているので『♯ビジトピ』の宣伝でもしておきましょうか?

馬渕:そうですね(笑)。

渡辺:実は我々、6月からTOKYO FMで『馬渕・渡辺の#ビジトピ』 (毎週日曜6:00〜6:30)というラジオ番組のパーソナリティを務めているんですよね。馬渕さん、どのような番組でしょう?

馬渕:ビジネスやお金など、1週間のニュースをコンパクトに解説している番組です。ビジネスパーソンの仕事のヒントになったり、商談の雑談ネタとして使えたりするような話題をお届けしています。

渡辺:日曜朝から生放送で頑張っているので、ぜひご聴取下さい!

(取材・構成/松本晋平)

馬渕磨理子(まぶち・まりこ)
経済アナリスト。日本金融経済研究所代表理事。滋賀県生まれ。京都大学公共政策大学院修士課程修了。トレーダーとして法人の資産運用を担ったのち、現在は経済アナリストとして活動。プレジデントオンラインの執筆記事は2020年の半年間で累計6000万PVを超え「日本一バズるアナリスト」と称される。Yahoo!ニュース公式コメンテーター、フジテレビ『FNN Live News α』レギュラーコメンテーター、TOKYO FM『馬渕・渡辺の#ビジトピ』パーソナリティほか、多くのメディアで活躍している。

渡辺広明(わたなべ・ひろあき)
流通アナリスト。コンビニジャーナリスト。1967年静岡県浜松市生まれ。株式会社ローソンに22年間勤務し、店長、スーパーバイザー、バイヤーなどを経験。現在は商品開発・営業・マーケティング・顧問・コンサル業務など幅広く活動中。フジテレビ『FNN Live News α』レギュラーコメンテーター、TOKYO FM『馬渕・渡辺の#ビジトピ』パーソナリティ。

デイリー新潮編集部

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