島原そうめん コロナ特需つかみ切れず反省 「ピンチをチャンスに」取組みへ機運

島原そうめん コロナ特需つかみ切れず反省 「ピンチをチャンスに」取組みへ機運

島原手延べそうめんの碑(長崎県・南島原市)

長崎県島原そうめん業界では、従来とはまったく異なる商品の動きが生じている。

新型コロナウイルス感染症拡大に伴う巣ごもり特需の影響により、「島原手延べそうめん」の需要が激増した。とくに4月に日本全国で緊急事態宣言が発出された直後から、「島原手延べそうめん」の売り切れが続出した。乾麺は元来、日持ちがしやすく、いわゆる家庭向けの備蓄食や保存食という意味合いでも注目されているが、島原そうめんは他の銘柄と比較しても廉価である点が注目されて買いが集まったためだ。

これまでになかった増産ニーズに対して、地元の生産者は頭を抱える事態に陥った。通常、そうめんの生産量は前年の出荷量をベースに算定される。そのため、すでに前年の秋口には生産量を決定し冬場を中心に生産をし、中元商戦など夏場の最盛期に向けての製品供給に備えているのが常となっている。コロナ禍での特需に対して備蓄分を融通すると、夏の本番機に回せる商品がなくなってしまう。さらに職人の手作業に頼る部分が大きく市場の変化に応じた増産が難しいことに、全体的な生産者減の問題が重なり、思うような供給を行えないというのが実情となっている。こういった状況を受けてコロナ特需における突発的なオーダーを断らざるを得ない生産者が増えている模様だ。

その一方で、今回のコロナ禍で島原そうめんの製品力の高さやおいしさを、広く知ってもらえる機会につながった。今後も引き続き内食志向による家庭調理の機会が伸びる見通しとなっていることから、島原そうめん業界では「ピンチをチャンスに変える」ためのPR策や食べ方提案による商品訴求を推し進める動きも出てきている。こういった取り組みが今後の島原そうめん業界を盛り立てる礎となるのを期待したい。

島原そうめん コロナ特需つかみ切れず反省 「ピンチをチャンスに」取組みへ機運は食品新聞 WEB版(食品新聞社)で公開された投稿です。

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