リサイクル箱の異物混入で悲鳴の自販機業界 行政が支援強化へ

自動販売機(自販機)横にあるリサイクルボックス(回収箱)に投棄される一般廃棄物などの異物が自販機事業者の経営を圧迫している。

人件費・物流費の高騰で飲料容器の回収そのもののコストが急増している上に、法令上責務のない一般廃棄物の回収・処理まで自販機事業者が行っているのが実情となっている。

この問題について、5月28日開催された衆議院環境委員会で公明党の斉藤鉄夫副代表が質問したところ、環境省の松澤裕環境再生・資源循環局次長は「自販機を設置している事業者の方だけではなく、われわれ行政も協力して問題解決できるようにすべき」と回答。

小泉進次郎環境相も「異物をいかに減らしていくか。それが結果として水平リサイクル、サーキュラー・エコノミーをより広く効果的にやっていくカギとなる。意欲的に取り組んでいる事業者と、また自治体の中でも問題意識を持っているところが出てきており、こういったところをしっかり後押しして、よりリサイクルが進んでいくようにしていきたい」と語った。

農水省も支援強化へと動き出す。全国清涼飲料連合会(全清飲)が行っている新機能リサイクルボックスの実証実験を引き続き助成する。

新機能リサイクルボックスと透明なキャップ・ラベル分別回収ボックス
新機能リサイクルボックスと透明なキャップ・ラベル分別回収ボックス

新機能リサイクルボックスは、全清飲が開発したもので、ペットボトル(PET)など飲料容器の投入口を下向きにして見えないようにするなどしてゴミ箱感をなくし、異物などが入りにくい構造となっている。

この実証実験を昨年11月、東京都渋谷区を中心に20か所で実施したところ、異物混入割合は従来型の43%から29%へと14%改善したことが判明した。これを踏まえ全清飲では、より異物を入れにくい構造へとリサイクルボックスのスペックを改良し検証を重ねていく。

22年秋に業界統一仕様とすることを想定し、スチール製からプラスチック樹脂製にして標準化を図ったほか、投入口の角度と高さをさらに最適化して機能強化を図った。

8月23日から、この改良された新機能リサイクルボックスを用いて、農林水産省の支援の下、異業種と連携して静岡県浜松市、愛知県岡崎市、三重県津市で実証実験に取り組む。

実証実験では、異物混入の筆頭がタバコ関連であることから日本たばこ産業(JT)などの異業種も参画する。また、PET・ラベル・キャップの三分別なども検証するため、フジシールインターナショナル、日本クロージャー、アートファクトリー玄、日本自動販売協会とも連携する。

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