日東紅茶 在宅時間増加で絶好調 コスパ重視・健康・こだわりの潮流と合致 三井農林

日東紅茶 在宅時間増加で絶好調 コスパ重視・健康・こだわりの潮流と合致 三井農林

「日東紅茶」(三井農林)の旗艦品「デイリークラブ」

コロナ禍による在宅時間の増加で紅茶市場とともに三井農林の「日東紅茶」ブランドが好調に推移している。4-7月の「日東紅茶」の販売金額は市場の伸びとほぼ同じ2ケタ増となった。

好調要因について、26日発表した宮原正樹リテール&コンシューマーグループグループリーダーは「在宅時間が長くなり、スイーツやお菓子を食べる機会が増えた。紅茶は何にでも合わせやすく、スイーツの味までよくしてしまう。何杯でも飲め、キレイな液色で生活に彩りを与えられるのも紅茶のよさ」と説明する。

「日東紅茶」は4-7月、コスパ重視・健康・こだわり――の3つのトレンドに対応して拡大。コスパ重視向け商品としては「DAY&DAY」の大容量サイズ(50P・100P)や「水出しアイスティー」が好調となった。

水出しカテゴリーは例年、6月頃から伸長傾向にあるが、今年は2月、3月の早い段階から高い数字を叩き出し「水出しアイスティー」3品計の4-7月累計は前年同期比35%増以上となった。

この動きについて竹田一也商品企画・マーケティングチームチームリーダーは「水出しの“つくり貯め”できる点がフィットしたようだ。在宅で1日に複数回飲まれるニーズに対応しファミリーユースにも寄与したとみている」と語る。

健康・機能性では「カフェインレス アールグレイ」が約1・7倍、「しょうが紅茶」が約1・3倍を記録したほか、ハーブティーが伸長した。

リーフティーも一手間かけたこだわりのトレンドに対応して拡大。「リーフティーは10年来、微減が続いていたカテゴリーが、ここにきて伸びたことに着目している。在宅で自分の時間が増えたことでティーバッグよりも味の優位性のあるリーフに興味に持たれた結果だと考えている」。

リーフティーはコスパ面でも支持されている可能性がある。

「あくまで仮説だが、1杯2g当たりの単価はスタンダードのティーバッグとほぼ同じでコスパを気にされる方も獲得しているかもしれない」とみている。

これらの4-7月の販売動向を受け、紅茶の需要期である秋冬に向けては「従来通り、コスパ重視の商品群が定番として堅調に推移すると考えているが、当社としては健康とこだわりに今後注力していきたい」との考えを明らかにする。

健康軸では、カフェインレスティーバッグと機能性パウダーを強化していく。

カフェインレスティーバッグ市場は6年間で約3・8倍に拡大し現在約4億円の市場規模となっている。

商品企画ユニットの村野かをる氏は「紅茶市場全体が約82億円と推定される中で小さな市場だが、3-7月までの数字をみるとカフェインレスティーバッグは通常のティーバッグの伸びを大幅に上り約1・4倍と非常に好調。需要期の秋冬にはさらに期待できる」と述べる。

カフェインレスに求められるニーズについては多様化を指摘。

「妊娠・授乳中の女性以外に、良質な睡眠をとられたい方や利尿作用を気にされるシニアの方が求められていると推察する。カフェインの過剰摂取を気にされる方もいて、1日数杯のうち1杯はカフェインレスを飲まれる動きもあると推察している」。

新商品は「普通の紅茶らしい味わいのカフェインレスがない」という不満点に対応すべく紅茶王道な味わいを目指した「カフェインレスオリジナルブレンド」を8月31日に新発売する。

これに伴い既存の「カフェインレスアールグレイ」と「カフェインレスピーチ&アップル」も刷新し、3品ともアフリカ・マラウイ共和国のレインフォレスト・アライアンス認証茶園の茶葉を新たに使用しエシカル消費やSDGs達成にも貢献していく。

見た目・味わいについては「紅茶らしい赤味のある液色が楽しめるほか、全体的に苦み成分が抑えられているため非常にやわらかな味わい。様々シーンに合うが、ぜひお食事のときに飲んでもらいたい」という。

パウダーの健康系商品も拡充する。昨秋発売した「デイリークラブ 紅茶ポリフェノール入りホットアップル」に磨きをかけるほか新ラインナップとしてパウダーの「デイリークラブ しょうが紅茶」を8月31日に新発売する。

商品企画ユニットの齊藤章代氏は「『ホットアップル』は置いていただいた店舗では非常に好調に推移し大手コンビニ様にも採用された。今後は2品体制にして少し機能面を強化した商品としてきちんと店頭で認知してもらえるようにする」と意欲をのぞかせる。

「しょうが紅茶」は冷えに着目して開発され、高知県産しょうがとカフェインレスの紅茶エキスを使用。「ホットアップル」もカフェインレス仕立てで、国産粉末りんご果汁に紅茶ポリフェノールを10r加えている。

こだわりの軸に向けては来春にリーフティーの強化を予定。

秋冬は、デザート需要やスイーツを手作りして楽しむニーズに対応すべく嗜好系のパウダーを新発売する。

コロナ禍によるインバウンド需要の激減で痛手を受けた「ロイヤルミルクティー」については「エクステンション品を展開してブランド全体を高めていく」。

秋冬は、春夏商品として成果をあげた「ロイヤルミルクティー桜風味」に続くエクステンション品として「ロイヤルミルクティーピーチ」「ロイヤルミルクティーあまおう」の2品を8月31日に新発売する。

2品とも国産紅茶葉と北海道産粉乳を使用したミルクティーに各種国産果汁を加えた設計に仕立てられている。

このほか嗜好系のパウダーでは、おしるこ市場が拡大していることに着目して「黒糖入りおしるこミルク」を8月31日に新発売する。

同商品について、商品ユニットの大槻裕介氏は「和をテーマにしたデザートドリンクで、狙いは紅茶棚以外のデザート棚での展開にある。台湾スイーツの豆花(トーファ)が若年女性を中心に人気を集め、小豆のトッピングがトレンドになっている。これを踏まえた上で、こだわりの食材を加えるべく沖縄県産の黒糖を使用した」と語る。

黒糖はコクを打ち出し味わいに寄与するほか、カルシウムやミネラルを多く含み「牛乳とあわせることでカルシウムの吸収率が高まり、栄養・健康面でもアピールできる」と期待を寄せる。

おしるこがスイーツと親和性が高いことを活かし、発売日には同商品を製菓材料として使用したアレンジレシピを「日東紅茶」公式サイトで公開する。

パッケージには公開先QRコードを掲載し汎用性も訴求していく。「コロナ禍で自宅でのスイーツづくりの需要が伸びている」とみている。

プロモーションは、引き続き「日東紅茶」ブランドの認知度の低い30~40代ユーザーとのタッチポイントとしてTV・店頭・スマホの3つを重視し、ブランド認知向上を図っていく。

阿部慎介マーケティングユニットユニットリーダーは「数年間にわたり30~40代の女性を中心にコミュニケーションを続けていくことで認知率と純粋想起率、加えて質の高いコミュニケーションで好意度も上げていきたい」との考えを示す。

各タッチポイントで、紅茶の楽しみ方やレシピなどを切り口にしたプロモーションを予定。SNSでの発信も強化し、5月に公式ツイッター、6月に公式インスタグラムを相次いで開設した。

この中でツイッターは「社内のリソースを傾けて毎日投稿できるように急遽開設し、アクティブに情報発信していくことを目的に、消費者とのコミュニケーションも重視して運営している」。現在ツイッターのフォロワー数は約3000人に上る。

一方、インスタグラムではユーザーの身近な存在としてブランドの世界観を発信。フォロワー数は現在約8000人で、今後は継続的にキャンペーンやレシピ情報も発信していく。

「デジタルの領域で消費者とコミュニケーションしながら、レシピを一緒に考案するなどして、それらを店頭プロモーションに反映させていくことで、より消費者に身近な存在になることと、ネタが多くなることで紅茶の世界がさらに広がっていくことを目指している」という。

日東紅茶 在宅時間増加で絶好調 コスパ重視・健康・こだわりの潮流と合致 三井農林は食品新聞(食品新聞社)で公開された投稿です。

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