飲食時も使えるフェイスシールド共同開発へ スパコン「富岳」知見生かす 外食業界向けにサントリーなど

飲食時も使えるフェイスシールド共同開発へ スパコン「富岳」知見生かす 外食業界向けにサントリーなど

開発中のフェイスシールド(凸版印刷提供)

サントリー酒類と凸版印刷は理化学研究所(理研)の研究成果の一部を活用して本格的な新型コロナウイルス対策を追求することとし、その一環として実際の飲食店を活用した対策の実効性を確認する取り組みを始めている。

パブ・居酒屋・レストランといった酒類主体の飲食店はコロナ禍の影響を強く受けている。緊急事態宣言下の状況からは脱する傾向が見られるが、「厳しい経営環境は変わらない」(山田賢治サントリー酒類社長)という。

サントリーはこれまでも飲食店向けの販促ツールなどを共同で開発してきた凸版印刷とともに飲食の場に相応しいフェイスシールドの開発をスタートしたが、安全性に関する科学的な検証ができないことが難点だったことから、スーパーコンピュータ「富岳」でコロナ対策の研究を行う理研に共同での取り組みを持ちかけた。

理研では飲食店ではマスクを外し、会話も発生。人との距離も近いことからリスクがあるが、換気や仕切りなどの対策と組み合わせれば、マスクほどではないが椀型のマウスガードなどが他の形状と比べて飛沫が漏れるリスクが低いとしている。

これをベースに、簡便さ、飲食のしやすさ、表情が見える、飲食の場に相応しい外観、運用面を重視した開発を進めている。

既に試作品が完成。眼鏡タイプで髪形を崩さずワンタッチ開閉で飲食が可能となり、フレーム・シールドともに透明なパーツを採用するなど見た目の違和感も抑えた。

実用性に向けた検証も始まっている。10月上旬から複数業態の飲食店の協力を得て客に使ってもらいアンケートを実施。検証はこれからだが、「安心感がある」「意外と簡単」といったものから「若干の違和感」という声まで寄せられている。

最終的に完成した後は、設計情報をオープンデータ化し、誰でも利用可能にする。

10月のうちに検証結果を取りまとめたいとしており、その後の進捗は「1日でも早く」(山田社長)というが、「飲食店にとってかき入れ時である12月に間に合い、普及できればとの想いでやっている」(同)と話す。単価は未定。

凸版印刷の新井誠取締役専務執行役員は「3者の取り組みが外食産業の活気を取り戻す一助になることを願う」と語っている。

飲食時も使えるフェイスシールド共同開発へ スパコン「富岳」知見生かす 外食業界向けにサントリーなどは食品新聞(食品新聞社)で公開された投稿です。

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