小瓶栄養ドリンク、家飲み需要を獲得 健康・リフレッシュニーズの高まりが追い風

「冷蔵庫の邪魔にならずそのつど飲みきれる」

栄養・ビタミンをコンセプトにした清涼飲料水の小瓶栄養ドリンクは、コロナの影響で自販機やコンビニチャネルで苦戦を強いられる一方、家庭内での健康・リフレッシュニーズなどを獲得してスーパー・量販店・ドラッグストアなどの手売りやECで好調な動きがみられる。

「オロナミンCドリンク」(大塚製薬)は、家庭内需要を獲得し10本パックと30本・50本入のケース販売が伸長している。

手売りでは、ドラッグストアの伸びが牽引し、続いてスーパー・量販店での販売が寄与。ECでの販売は前期(12月期)30%以上の伸びをみせた。

中でも顕著な伸びをみせたのはケース販売で、前期(12月期)に50本入が20%以上の伸びを記録。期間限定で販売した30本入は、前期にECでの販売を新たに加え、手売りでも20年11月と12月の2か月間、販路を拡大したことで、母数は小さいものの、4倍以上の伸びをみせた。

拡大する「オロナミンCドリンク」30本ギフトケースと50本ケース(大塚製薬)
拡大する「オロナミンCドリンク」30本ギフトケースと50本ケース(大塚製薬)

これらの好調要因について、取材に応じた大塚製薬の山野順平ニュートラシューティカルズ事業部オロナミンCプロダクトマーケティングマネージャーは「ロングセラーブランドの信頼感から子どもからお年寄りまで安心して飲める飲料として、家飲み需要に対応できたと思っている。従来は外で飲むシーンも多かったが、20年に関しては家庭内、特に家族での飲用が広がった」と説明する。

昨年10月に実施した生活者1千人を対象としたアンケート調査からは「健康的で元気になれる」「リフレッシュできる」といった声に加えて、特に特徴的だったのが、慣れ親しんだおいしい味で「家族みんなで飲めるのがうれしい」との声が寄せられたという。

「ビタミンC、ビタミンB、着色料・保存料ゼロの安心品質に加えて、小容量サイズで冷蔵庫内の邪魔にならず、そのつど飲みきれるということで、ご支持いただいている」と述べる。

「C1000ビタミンレモン」(ハウスウェルネスフーズ)もスーパー・量販店・ドラッグストアでの販売が伸長した。

その要因について、ハウスウェルネスフーズ機能性事業二部第二グループの長坂力グループマネージャーは「普段ジュースなどの清涼飲料を飲まれている方が、ビタミン補給を意識するようになったことで伸びたことと推測している」と語る。

好調なアイテムは、19年7月に機能性表示食品へと刷新された「C1000ビタミンレモンクエン酸」で「機能性表示食品にしたことで従来の『クエン酸』よりも『疲労感を軽減』という機能価値がしっかりお客さまに伝わったためと考えている」。

来期(3月期)は、「C1000ビタミンレモン」の6本パックで伸びしろのあるスーパー・量販店・ドラッグストアへのアプローチを強めていく考えだ。

健康意識の高まりやリフレッシュ需要を取り込み過去最高の出荷量を記録したのは「キレートレモン」(ポッカサッポロフード&ビバレッジ)。瓶・ペットボトルを含めたブランドトータルの前期(12月期)販売数量は10%増となり600万ケースを突破した。

「キレートレモン」はレモン1個分の果汁が濃縮された点が特徴。大槻洋揮レモン・プランツミルク事業本部長は好調要因にセルフメディケーション意識向上に伴うビタミンC摂取意向の高まりを挙げ「人工的な添加物ではない自然由来のレモンがまさにフィットしている」と述べる。

栄養ドリンク(清涼飲料水)全般では「レッドブル・エナジードリンク」や「モンスターエナジー」に代表されるエナジードリンクが、ストレスフルな世相も反映していて活性化している。

市場調査会社のインテージによると、栄養ドリンク市場は、医薬部外品の販売金額が減少し続け20年には10年比でおよそ3分の2の規模となる67.4%の797億円まで減少。その一方で、医薬部外品以外の滋養強壮系の販売金額は増加を続けており、20年には10年比で2倍を超える244.7%の1千17億円まで増加した。

滋養強壮系の販売金額を容器別にみると、缶が大きく伸長しており、20年には2010年比739.2%の534億円となった。

その背景について、インテージ市場アナリスト木地利光氏は「『エナジードリンク』と呼ばれるデザインやプロモーションなどに注力していた商品が、若年層を中心に人気となったことが挙げられる。とりわけ、容量が大きい商品が、容量当たりの金額が抑えられ、お得感があるためか好調なようだ。10年から18年にかけて10倍を超える規模まで拡大したペットボトル(PET)でも容量の大きい商品の好調が見て取れる」と説明する。

栄養ドリンク市場の2020年月次トレンド。家庭内での飲用広がり好調 出典:インテージ
栄養ドリンク市場の2020年月次トレンド。家庭内での飲用広がり好調 出典:インテージ

小瓶栄養ドリンク、家飲み需要を獲得 健康・リフレッシュニーズの高まりが追い風は食品新聞 WEB版(食品新聞社)で公開された投稿です。

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