【新春企画】タイゾーさんにうかがいます! 「株式投資」って怖くないですか?【その1】

株式投資って、なんとなく怖い――。リスクがあると聞くし、シロウトは近寄らないほうが身のため――。気にはなるけれど、自分には難しい世界なんだろう――。

未経験者にとっては、不安ばかりの株式投資の世界。でも、そんなことはありません! 投資は世界を変える―― そう信じているのが、元衆議院議員で現在はコメンテーターとしても活躍する、杉村太蔵さんだ。

じつは、タイゾーさん(親しみを込めてこう呼ばせていただきます)は、政治の世界から離れたあと、本格的に株式投資を始めると、利益をあげることに成功。いまはその道でも、手腕を発揮しているのだ。

タイゾーさんには、昔話も交えつつ、とくに株の未経験者や初心者、若い人に向けて、素朴な疑問や株式投資のあれこれを聞いた。

3回にわたってお届けします!

■「入社後の1〜2年は雑用ばかりでした」

――いまや投資家として手腕を発揮されるタイゾーさん。株式投資を始めたきっかけは何だったのでしょうか? もともとお金への興味が強かったのでしょうか?

杉村太蔵さん「昔話から始めましょう。ボクは大学を中退後、就活がうまくいかなくて(当時は就職氷河期でした)、実家の北海道に帰ろうかと思ったんです。すると、父親は『帰ってくるな。働け』と、こう言うんですね。それで、東京都内のビル管理会社の派遣社員として、ビル内清掃の仕事に就きました。
そうしたら、ある時、顔なじみになった外資系証券会社の証券マンに、入社試験を受けないか、と誘われて。そんな縁で証券会社への入社がかなったんですが、入社後の1〜2年は雑用ばかりでね。でも、この期間があったおかげで、いまのボクがいるといえます。入社前はというと、株も為替も債券も、金融も経済も、なんの知識も興味もなかったんです」

kaisha_20211228133332.png

――証券会社に入って、さまざまなことを学ぶわけですね。

杉村さん「はい。配属先は株式調査部。ここには、いろんなセクター(業種)のアナリストたち―― その道のプロたちが20人くらい在籍していました。社外からも高く評価されていた部門でした。で、アナリストの下には、アシスタントアナリストが数人ついてサポートします。そしてボクに任されたのが、アシスタントアナリストのアシスタント。さっき言ったように、仕事はまあ雑用で。『タイゾー、ボールペン持ってこい!』『コーヒー持ってこい』とか言われましてね......」

――それから、どうしたのですか?

杉村さん「ここからが聞きどころですよ! 『お待たせしました!』と持っていくと、彼らは企業の調査や分析、評価、そして予測を盛り込んだレポートを書いているわけです。ボクは頼んで、そのレポートを読ませてもらいました。で、ひたすら読み込みました。その経験がすごく勉強になったんです。しかも、質問すると、教えてくれるんです。ときには、飲みにも連れていってもらい、先輩たちから詳しく話をうかがいました。
そんな経験があるから、ぜひ若い人たちに言いたいのは、会社に勤めたら、ただただ与えられた業務をやるのは、もったいない! 必ずその会社にはスター社員がいるから、その人の仕事ぶりを盗み、勉強することが大事。ボクはそうやって金融知識や分析手法を学んだんです。また、知識と信頼を得て、ほかの仕事も任せてもらえるようになりました。
いずれにしても、証券会社でのこうした経験があって、政治の世界を離れたあと、株式投資を始めたときにとても役立ちました。ありがたいことに、みなさんとはいまもつながりが続いていて、仕事上の付き合いもありますし、勉強会などにも参加させていただいています」

■「そう簡単に儲かるものではありません」

――なるほど。そういった下地があって、株式投資の世界に入っていったわけですね。ところで、株式投資をするうえでは、どんな会社(銘柄)を選んだほうがよいのでしょうか?

杉村さん「まずお話ししたいことがあります。投資家とは何者か――。これをわかってほしいんです!
ボクは、投資家とは、企業の応援団だと考えています。その会社が成長して、世の中がよりよくなる。そのために、自分の資産を投資する―― そういう考え方がいいと思っています。
というのも、株式投資は、短期間でただただ儲けようと思っても、そう簡単にはいきませんよ。株式市場では世界の名だたる大手金融グループ、証券会社、ヘッジファンド...... プロ中のプロがしのぎを削っているわけですから。
それと、短期間での売買を繰り返して利益を上げようとする人は、投機家と呼びます。彼らは常に株価の上下を見続けながら売買して、一瞬の判断を間違えたら破産する高いリスクと背中合わせです。これはこれでシビアな世界ですので、みなさんにはぜひ、『健全な投資家』になってほしいと思います」

――なるほど、もっともです。

杉村さん「それだけに、企業の応援団、という姿勢が大事です。そして、応援した企業が成功すると、結果として利益が付いてくると思ってほしい。また、前提としては、余剰資金を使う感覚がいいと思います。絶対に必要な生活費までつぎ込むのはいけません。そう考えると、やっぱり好きな会社(銘柄)を買うのがいいんですよ」

kaisha_20211228133408.png

――会社(銘柄)選びのポイントはありますか?

杉村さん「考え方としては、もしあなたが『どの会社にでも就職させてあげるよ』と言われたとき、『就職したいな』と思う会社を選ぶべき。あるいは、自分の子供や孫が『こんな会社に就職してほしい』と思える会社もいいでしょう。この経営者のもとで働きたいな、という発想もいいですね。
労働とは、自分の人的資本(ヒューマンキャピタル=人の持つ能力)を提供すること。株式投資とは、自分の金融資産を働かせることです。いわば自分の分身である資産を『どの会社で働かせたいか』といったら、やっぱり、社会的な責任を果たしていて、世の中を変えようとする会社がよくないですか。
そして、仕事を通じて自分が磨かれて成長するのと同じで、(投資したら)大きくなって帰ってきなさいよ、というわけです」

――ありがとうございます。企業の「応援団」として好きな会社に、自分が働きたいと思うような会社に投資すればいい、というわけですね。でも、やっぱり「儲かる」「儲からない」は、気になります......。
これについて、タイゾーさんの考えはどうか。次回、お話してもらいます。

※ 「その2」は2022年1月2日付の公開になります。

プロフィール
杉村太蔵(すぎむら・たいぞう)1998年4月筑波大学に入学、2004年3月中退。派遣社員を経て、外資系証券会社に勤務。2005年9月、自民党公認候補として衆議院議員選挙に立候補して当選、政治家として活動した。
現在はタレント、コメンテーターとして情報番組などに出演するほか、実業家・投資家としても活躍中。2020年3月、ベーシックインカムについて研究していた慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科後期博士課程を単位取得満期退学。近著に『「投資」「副業」お金の基本がゼロからわかる 稼ぎ方革命』(KADOKAWA刊)。https://www.sugimurataizo.com/
1979年、北海道旭川市生まれ。


関連記事(外部サイト)