「この会社に入って本当によかった!」 心の底から後輩にススめたい企業トップ30社...個性的な会社が続々ランクイン

「ああ、この会社に入って本当によかった〜!」。心の底からそう思えて、後輩や友人にもぜひススめたい企業はどこか――。

転職のためのジョブマーケット・プラットフォーム「Open Work」を運営するOpen Work働きがい研究所が「新卒入社してよかった会社ランキング2022」を、2022年4月21日に発表した。

■トップ10のうち3社外資系、うち2社コンサルティング会社

「Open Work」は、社会人の会員ユーザーが自分の勤め先の企業や官庁など職場の情報を投稿する、国内最大規模のクチコミサイト(会員数は約450万人 2021年12月時点)だ。「待遇の満足度」「20代成長環境」「人材の長期育成」など8つの項目に0〜10点で答えて評価、コメントする仕組みだ。

今回の調査は、Open Workにクチコミ投稿した会員による自分が勤める会社への評価レポート約12万3000件をもとに行われた。基準はたった1つ、「あなたは、自分が勤める(あるいは元いた)会社に就職・転職することを親しい友人や家族にどの程度勧めたいと思うか」を、0〜10点で答えて評価するというもの。つまり、「先輩」として「後輩」に心の底から入社をススめたいかどうかというアツイ思いが込められたランキングなのだ。

その結果、1位に米国のコンサルティング会社ベイン・アンド・カンパニー・ジャパン、2位に日本のインターネットメディア・ユーザベース、3位に日本のマンション開発コスモスイニシア、4位に米国の巨大IT企業グーグル、5位に日本の三井不動産。6位に日本の中外製薬、7位に日本の特殊鋼専門商社ISSリアライズ、8位に米国のコンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニー、9位に日本のサントリーホールディングス、10位に日本のITソリューション電通国際情報サービスという結果になった=図表参照。

(図表)新卒入社してよかった会社ランキング。トップ30社

トップテンのうち3社が外資系企業で、うち2社がコンサルティング会社だった。日系企業が7社入ったが、ほかの就職希望ランキング調査では常に上位に入る総合商社は三菱商事1社だけ。また、自動車、電機など大手製造業はランクインせず、個性的な企業が並んだ。

たとえば、2位のユーザベースは2008年創業で、ソーシャル経済メディアの「News Picks」や経済情報サービスの「SPEEDA」などを提供する情報関連企業だ。同社はミッションを「経済情報で、世界を変える」としており、勤務時間の制約や出社義務がなく、服装も自由である。

7位のISSリアライズは、未上場の金属加工の専門商社。今年1月、創立100周年を機に「井上特殊鋼」(大阪市西区)から社名変更した。早くからDX化に踏み切り、若手社員に大きな裁量権を与えており、ここ2、3年、Open Workの「20代を伸ばす企業ランキング」では上位の常連だ。

また、11位のインターネットメディア運営リブセンス(東京都品川区)は2006年、大学1年生だった村上太一社長が創業したアルバイト情報サイトが前身。当時としては画期的だった求人広告無料掲載システムで伸ばした。14位のワンスター(東京都品川区)は通販企業を対象にしたデジタルマーケティング支援会社で、2008年創業と、若々しいベンチャー企業が並ぶ。

■マッキンゼー「3か月で担当が変わり、成長せざるを得ない」

入ってよかった!頑張るぞ!(写真はイメージ)

このように、先輩としては「安定性」が前提というより、「転職を前提にキャリアを積むことができる」ことが後輩へのおススメの基準のようだ。「新入社員は3年で3割辞める」といわれて久しいが、昨今のジョブ型雇用導入や終身雇用制度の終焉を背景に、就「社」ではなく就「職」を意識したキャリア観を持つ若手が増えている。

これから先の長いキャリアに生かせる「ポータブルスキル」を早くから身に付けられる企業かどうか、というポイントが今後の企業選びに重要になるようだ。具体的に上位企業に入社した社員のクチコミをみていこう。まず、外資系のコンサルティング会社から――。

ベイン・アンド・カンパニー「質の高いコーチングをレベルの高い社員から受けられる。国内外を代表する大企業の経営層が抱える課題に、新卒1年目から取り組める。いく度となく難題を解決していく中で、どんな困難にぶち当たっても何とかできる、という自信が付いた」(コンサルタント、男性)

ベイン・アンド・カンパニー「自己成長の実感が強くある。どこに転職するにも生きるポータブルスキル(分析、仮説思考、コミュニケーション力など)を培うことができる」(コンサルタント、女性)

マッキンゼー・アンド・カンパニー「20代、特に新卒にとって、この会社ほど成長できる環境はないと思う。平均3か月でプロジェクトを変わっていくため、その度に新しい業界・業務をすることができる。慣れてきたと思ったら、次のプロジェクトに入るサイクルが続くため、常にコンフォートゾーン(快適な空間)に落ち着くことが強制的にできない環境になっており、成長ができる」(ビジネスアナリスト、男性)

ボストン・コンサルティング・グループ「一流コンサルティングファームのノウハウを身につけることができ、どこに転職しても使えるスキルが身につけられる」(コンサルタント、男性)

■「社内にイヤな人が1人もいない」!!

会社に行くのが嬉しくてたまらない(写真はイメージ)

一方、コンサルティング以外の企業でも、納得感のある組織カルチャー、若手のうちから裁量があり活躍を応援してくれる風土、何より一緒に働く社員たちの人柄のよさ...などをあげるコメントが多かった。「キャリアアップ」に役立つだけでなく、若手が主体的に活躍できる「心理的安全性」の高い企業が、トップ30にランクインしていることがうかがえる。具体的なクチコミからみていくと――。

ユーザベース「ウソ偽りなくフラットで、オープンなカルチャーです。人間性のフィットを重視してとても慎重に採用を行っているので、ほんとに良い人しかいないです。また、全員に『正しいことを正しくやろう』という意識が浸透しているので、物事の進め方も非常に合理的です。もちろん改善点は多々ありますが、どんなに小さなことでもどんどん変えていくことが出来ます」(SPEEDA、男性)

コスモスイニシア「1年目から億単位でのプロジェクトを担当でき、自分で意思決定をしなければいけない場面が多々ある点において裁量権があると感じられる。常に自分はどうしたいのか、ということを問われるので、主体性を持って働ける環境。自主的に取り組めばいろいろプロジェクトや案件に携われることができるので、他社よりも広い範囲でさまざまな経験ができた」(営業、男性)

グーグル「基本的には自分で問題を掲げ、行動していく人が評価される。Googleのカルチャーとして、既存のやり方に固執せず新しいアイデアを歓迎するため、好奇心旺盛な人が多く、いろいろなアイデアにオープンな雰囲気がある。また、CEOから直接メールが届いたり、グローバルヘッドとの距離が近く感じられたりするのも、Googleならではの特徴かと思う」(営業、女性)

自分の企画がとおり、やりがいがある(写真はイメージ)

ISSリアライズ「入社してからずっと社員の中に嫌いな人は1人もおらず、人の良さに触れる日々です。自身の力を自由に発揮でき、さまざまな方向性で人に利益をもたらさられる点から、とても働きがいのある会社です。裁量権が大きく、営業の仕方は自由、訪問企業も加工先選定も個人に任されています。よって、自分の力を発揮しやすい環境にあります。そこから出した成果が、お客様、協力加工先だけでなく社内のチームのメンバーにも利益を生み出せることに働きがいを感じます」(営業、女性)

サントリーホールディングス「社員は非常にさわやかで、朗らかな、人間性に優れた方が多い印象。いわゆる世間からのイメージとしての『サントリーっぽい人』が実際に多い。そのため、人間関係はかなり良好な部署が多いと感じる。働きがい、働きやすさとは、つまるところ一緒に働く人間を尊敬できるかかにかなり依存しているところがあると考えており、その点については満足度が高い」(営業企画、男性)

「社内にイヤな人が1人もいない」と強調する人がいたように、人間関係に紐づいた働きやすさを推す声が多いことも目立った。

調査は、Open Workに投稿された、2015年以降に新卒入社した社員による回答12万2981件を対象データとした。

(福田和郎)

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