【100万円増額計画】日銀が抜いた「伝家の宝刀」 円買い介入に北大と同志社大はどうしたか!?【FX大学対抗戦 第17節】

ドル円相場が1ドル=145円台後半まで円安が進んだことを受けて、2022年9月22日夕方、日本政府と日本銀行はドルを売って円を買う、為替介入に踏み切った。急激な円安に歯止めをかけるためだ。円買い介入は1998年6月以来、24年3か月ぶり。当時は、証券会社や銀行の経営破たんが相次いだ、未曽有の金融危機だった。

もちろん、学生トレーダーは初めての経験。北海道大学 金融研究会の小松柊太さんはチャートを見て、「これが為替介入かと実感した」と語る。一方、「まさか単独介入してまでマーケットに影響を及ぼすとは思いませんでした」と話すのは、同志社大学の岩瀬颯汰さん。ドル円相場はより不透明になっている、とみている。一橋大学チームMegisは今週も取引をお休みした。

■「これが為替介入か」と実感(北大金融研究会)

今週(9月19日週)のドル円相場の目玉は何と言ってもFOMC(米連邦公開市場委員会)だったはずなのですが......。1ドル=145円を突破し、さらに146円にも達しそうかという時点で日本銀行が円買い介入。バイト終わりにチャートを見て、これが為替介入かと実感しました。幸い、その時点でポジションを持っていなかったので影響はありませんでしたが、その前に売りポジションを損切りしていたので少し惜しい気持ちがしています。

◆ 今週の取引

今週は21日(水曜の深夜にFOMCの政策金利の発表がありました。先日の米CPI(消費者物価指数)などの指標を受け1%の利上げ予測も出ていましたが、結局は予想どおり0.75%になり、むしろ若干円高に振れる結果に。今週は積極的に取引していなかったのでポジションは特に持っていませんでしたが、むしろ円高に振れたということは、またFXの気難しさを表しているのかなと思います。

その後、1ドル=145円の前に一たん反発すると読み、売り注文を入れたのですが、結局145円をあっさり超えたことで約3万7000円の損失を被ってしまいました。その後は日銀の円買い介入は特に影響を受けず、小刻みに取引を繰り返して約2万円のプラスに。最終的に約1万5000円のマイナスに落ち着きました。 来週(9月26日週)の重要指標は、米GDP(国内総生産)とPCEデフレータ(Personal Consumption Expenditure=個人消費支出)でしょうか。日銀の為替介入の後は1ドル=143円台を維持していますが、若干円安方向に向いており、介入も大方の予想どおり限定的な効果になっています。来週も感情的な取引を避け、損切りと利益確定をはっきりとしたいと思います。

◆ 今週の取引

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前週からの損益       マイナス1万4560円
9月23日現在              94万110円

◆ ゆかてぃんのワンポイントアドバイス
1回の損切りがなかなかでしたね。日本の消費者物価指数も3%に乗せ、特に日本銀行の政策変更の期待感が海外の参加者などではあった中の緩和継続だったので、145円の上抜けのタイミングとしては先週(9月12日週)だったのかなと思います。そんな中での逆張りは上昇燃料にされてしまうので、少し踏みとどまるところだったかなとは思いました。
ただ、為替介入は予想外でした。確かに持っていたら利益にはなりますが、逆に介入がなければ今頃146円は抜けているでしょうから、プロですらもわからないことは手を出さないが吉と思います。26日週は四半期末の月末で、さらに難しいかと思いますが、安易な飛び乗りをしないように気を付けて頑張ってください!

小松 柊太(こまつ・しゅうた)
小松 柊太(こまつ・しゅうた) 北海道大学教育学部3年
北大金融研究会(HFAC)所属。投資は積立投信から始め、半年ほど経つ。FXは試しにかじってみたものの1500円の損失を出し、情報の大切さと難しさを体感。今回、もう少しチャレンジしてみることにした。趣味は旅行、写真など浅く広く。プロフィール写真は今年2月に訪問した納沙布岬。
?北大金融研究会
不破 拓人(ふわ・ひろと)
不破 拓人(ふわ・ひろと) 北海道大学農学部3年生
FXトレードは初挑戦。今まではファンダメンタルを基礎とした株式投資を行っていました。今回のFX大学対抗戦では、せっかくのデモトレードということで、テクニカル分析にも挑戦したいです。趣味は映画観賞。最近観た映画の中では「ドライブ・マイ・カー」が推し。

■まさかの単独介入でユーロ円を損切り(同志社大学 岩瀬颯汰さん)

◆ 今週(9月19日週)の相場

今週(9月19日週)は、21日に米連邦公開市場委員会(FOMC)による政策金利の発表、22日に日本、スイス、イギリスの中央銀行による政策金利の発表がありました。特に日本銀行の黒田東彦総裁は記者会見で当面政策金利の引き上げはないと金融緩和を継続したものの、1ドル=145円台にまで進んだ円安について、「円安の進行は、企業の事業計画の策定を困難にするなど、先行きの不確実性を高め、わが国経済にとってマイナスであると思います」と、以前までの強気姿勢から一転した発言となりました。

この違和感は実際に正しかったようで、この記者会見後、政府・日銀は24年ぶりの円買い介入を実施。一瞬で3円もの下げ幅を記録しています。

◆ 実際の取引

今週はユーロ円、ポンド円、ユーロドルの3ペアで取引しました。ユーロドルは、1ユーロ=1ドルのパリティ(等価)付近で波動性を持って進行していたところから、プーチン大統領の部分的動員令の発表による地政学リスクや、原油高による景気後退不安からショート(売り)傾向が続く動きを見せていたので、21日に3万通貨でショート(売り)しました。

ユーロ円は22日午後、1時間足にてロング(買い)傾向となっていたため、2万通貨でロング(買い)しましたが、日銀の円買い介入がユーロ円にも影響を与え、損切りとなってしまいました。

ポンド円は、英国が第2~3四半期成長がマイナスとなる見込みである点と、10月にインフレがピークアウトするとの見通しがあった点から、政策金利の発表前後で、4万通貨でショート(売り)しました。政策金利自体は50bp(=basis point。0.50%)での利上げとはなりましたが、25bp(0.25%)での利上げを主張した人がいたことに加え、こうした要因からショート(売り)傾向となり、利益を確定しました。

◆ 所感

今週は22日に各国の政策金利が発表とのことで、22日に集中的にトレードしました。日本政府、日銀による円買い介入は記者会見での黒田総裁の発言から違和感を覚えましたが、まさか単独介入してまでマーケットに影響を及ぼすとは思いませんでした。米ドル円でのトレードは控えていましたが、ユーロ円でも大きな影響があり、損切りが出てしまいましたが、仕方ないかなと思いました。

協調介入ではなく、単独介入であったということですが、以前(1998年6月)の単独円買い介入の結果とは大きく影響力に違いがあり、ドル円相場はより先行き不透明なマーケットになっているなと感じました。

◆ 取引状況

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前週からの損益    プラス7万8087円
9月23 日現在         194万4147円

◆ ゆかてぃんのワンポイントアドバイス
日本の為替介入による円買いでユーロ円の損切りは、これは本当に仕方ないのひと言に尽きますよね。イギリスの金融政策委員会で25bp(0.25%)に票を投じたのはディングラ理事という方で、8月にソーンダース理事が任期満了で退任されて新しく参加されました。ソーンダース理事は最もタカ派な方だったのですが、ディングラ理事は最もハト派な方という結果が、今回の投票配分でわかったことだというところです。
ユーロや英ポンドは買う材料がなく、戻りを狙うのもなかなか難しいなか、チャンスを見つけてプラスに持って行けたのは素晴らしかったです。今後も引き続き頑張りましょう!

岩瀬 颯汰(いわせ・そうた)
岩瀬 颯汰(いわせ・そうた) 同志社大学1年
FXは高校時代から独学で学んできており、このたびは自身の実力を試したく、このFX大学対抗戦に臨んでいます。不束者ですが、よろしくお願いします。

◆ 今週は取引をお休みしました。(一橋大学 チームMegis)

前週からの損益    プラス・マイナスゼロ
9 月23日現在         90万5670円

林檎
チームmagis
林檎 一橋大学経済学部1年
一橋大学投資サークルTOWALYに所属しています。ファンダメンタルズ分析を基に株式投資を行っており、FXはまだ初心者です。モラトリアム実践中! 経験が浅いFXでは試行錯誤が続くことと思いますが、みなさんに成長していく姿をお見せしたいと思っています! よろしくお願いします!!
R
R 東京医科歯科大学 医学部医学科
一橋大学投資サークルTOWALYに所属しています。FXの経験はまだ浅いのですが、この一年を通してさまざまなことを吸収し、成長していきたいと思っています。テクニカル分析に興味があります! 1年間よろしくお願いします!

◆ ◆ アドバイザーのプロフィール

ゆかてぃん
ゆかてぃん 兼業スイングトレーダー。2019年からFXをスタート。「コロナ相場」に乗り、最高月利益は3000pips以上。現在ラジオNIKKEIで月に1度出演。CXR投資チャンネルでMCを務める。個人でYouTube活動もしている。
得意な通貨はポンドで、最近は仮想通貨も取引。
ツイッター @fx_yukatin
CXR投資チャンネル https://www.youtube.com/channel/

100万円増額計画 FX大学対抗戦のルール
・元本100万円のデモトレードです。
・通貨ペアはフリーとします。
・レバレッジは、25倍を上限(法令に基づく上限)とします。
・取引の過程で大きな損失が発生して資産が「ゼロ」になった(元本割れを起こした)場合は、その時点でリタイアとなります。
・運用期間は6か月で、最終週時点での資産増減額で順位を決めます。

学生投資連合USIC「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
http://usic2008.com/

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