2023年も続く「食品値上げラッシュ」、今年越えのペース! 早くも4000品目突破の予定...ピークの2月は「魔の10月級」規模に

食品の値上ラッシュが来年(2023年)も続きそうだ。

帝国データバンクが2022年11月30日に発表した「特別企画:『食品主要105社』価格改定動向調査(12月)」によると、年内の「値上げラッシュ」は10月を最大の山場としてピークアウトしているが、2023年1月からは2022年前半を上回るペースで進み、特に2月には今年10月に匹敵する規模の値上げラッシュになる可能性がある。

■2023年は値上げ原因が電気・ガス代、物流費、人件費上昇...多様化の様相

報道や発表をまとめると、すでに食品各社が発表した12月に値上げされる主な食品は次の通りだ(値段は税込み)。

ネスレ日本:「ネスカフェエクセラボトル」シリーズを163円から185円に。
森永製菓:ゼリー飲料「inゼリー」10品目を3.6~5%値上げ。
森永乳業:育児用ミルク「はぐくみ」シリーズを約5~10%値上げ。

これらが代表例で、2022年12月は少ないのが特徴。帝国データバンクによると、上場する主要飲食料品メーカー105社を調査したところ、12月の値上げは計175品目で、育児用ミルク、コーヒー、ゼリー類、砂糖類など局所的なものにとどまっている。

一方で、2023年の値上げ品目数は、11月末時点で累計4425品目に上り、4000品目を超えた【図表1参照】。そのうえ、来年(2023年)1月からは、再び値上げラッシュが始まる。

(図表1)2022年~2023年の食品値上げの月別品目数(帝国データバンクの作成)

1月で514品目、2月には3269品目に達する見込みだ。特に2月は、前年(2022年)同月の1420品目から2倍超となる。そして、2022年以降では、10月(6699品目)に次ぐ2番目の多さとなる【再び図表1参照】。

1~3月ベースでも、2023年は今年(3553品目)の水準をすでに上回るなど、値上げペースは今年に比べ加速している。しかも、2023年中の値上げが判明した食品の値上げ率は平均17%に達し、2022年通年(14%)に比べても3%高い水準だ【再び図表1参照】。

急速に進行した円安も背景に、特に輸入食品・飲料で大幅な値上げが行われる。また、2022年は食材価格の上昇が主な理由だったのに対し、2023年は電気・ガス代や物流費、人件費の上昇など値上げ要因が多様化・複雑化しているのが特徴だ。最大で20%以上の大幅な価格引き上げを行う企業・食品が多いことも、値上げ率が高止まりする原因となっている。

■2023年の値上げで最も多いのは、冷凍食品など加工食品類

物価高はいつまで続く(写真はイメージ)

2023年の値上げで最も多い食品分野は、加工食品(2128品目)で、全体の半数近くを占める。冷凍食品類のほか、小麦製品や水産缶詰といった品目での値上げが目立つ。特に冷凍食品は、今夏に続き3度目となる値上げとなるところが多い【図表2参照】。

(図表2)主な食品分野の値上げの動向(帝国データバンクの作成)

菓子(252品目)も、原材料やエネルギーなど製造コストの増加を理由に、再値上げの動きが目立つ。ドレッシング、ソースなど調味料(1065品目)は、主に食用油価格の高騰などが響いた。酒類・飲料(949品目)では、輸入ウィスキーやワインの値上げが中心となった。円安にともなう輸入コストの上乗せ効果が重なった【再び図表2参照】。

帝国データバンクではこうコメントしている。

「来年値上げする予定の品目数は11月末時点で4000品目を超えた。12月中にも計画ベースで累計5000品目に到達する見込みで、特に2月は今年10月に匹敵する規模の値上げラッシュとなる可能性がある。
落ち着きを取り戻しつつある米ドル・円為替相場も、今年はじめに想定されていた1ドル=110円台と比較すれば、依然として大幅な円安水準であり、原油高などエネルギー価格上昇も重なって、輸入に頼る食用油や食材などではコスト上昇圧力が高止まりしたままとなっている。
今後も大きく引き上げられる予定の電気・ガス代など、コスト上昇圧力が解消される見込みは薄く、来春は今年を上回る「値上げラッシュ」が到来する可能性が高い」

(福田和郎)

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