幕末、武士はいかにして英語をマスターしたのか? 『開成をつくった男、佐野鼎』を辿る旅(第23回)

幕末、武士はいかにして英語をマスターしたのか? 『開成をつくった男、佐野鼎』を辿る旅(第23回)

漂流民となりアメリカで英語を身に着けたジョン万次郎執筆の英語本

(柳原 三佳・ノンフィクション作家)

 大学入学共通テストに導入される予定だった「英語の民間試験」、その見送りが突然決まりました。

 文部科学省のWEBサイトには、「受験生をはじめとした高校生、保護者の皆様へ」というタイトルの「お詫び文」が、萩生田光一大臣名で掲載されていますが、突然のスケジュール変更がなぜ行われたのかについて明確にされていないだけに、たった一枚のこの文書では納得できないという人も多いのではないでしょうか。

*参考:文部科学省サイト http://www.mext.go.jp/a_menu/other/1422381.htm

 この文の中で萩生田大臣は以下のように記しています。

『今回、文部科学省としてシステムの導入見送りを決めましたが、高校生にとって、読む・聞く・話す・書くといった英語4技能をバランスよく身に付け、伸ばすことが大切なことには変わりがありません。グローバル化が進展する中で、英語によるコミュニケーション能力を身に付けることは大変重要なことです』

「正則英語」での教育を志した佐野鼎

 実は、今から約150年前、「開成をつくった男、佐野鼎(さのかなえ)」もまったく同じことを考え、明治4年、現在の「開成学園」の前身となる「共立学校」を創立しました。

 彼が志したのは、「正則(せいそく)英語」を身に着け、外国人と対等にコミュニケーションができるような、まさにグローバルな人材の育成でした。

関連記事(外部サイト)