マリカーのようなカートってシートベルトもヘルメットも要らないのはなぜ?【今さら聞けないシリーズ】

マリカーのようなカートってシートベルトもヘルメットも要らないのはなぜ?【今さら聞けないシリーズ】

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5月9日に行なわれた石井啓一国土交通大臣が記者会見で、公道を走るカートについて、シートベルトの装着など安全対策の検討に入るという報道がありました。

現状では「マリカー」などの公道を走るカートは、なぜシートベルトもヘルメットも要らないのでしょうか。

それには、車両をめぐって国が定めた、ふたつの法律が関係しているのです。

カートは、道路運送車両法上では四輪の原動機付き自転車(原付)であり、道路交通法上では普通自動車です。

このふたつの法律によって、カートはシートベルトやヘルメットの装着や装備の義務がなく、原付だけれど2段階右折の必要もなく、一般道を最高速度時速60kmで走行でき、乗用車だけれど車検もないのです。

なんだか一休さんのトンチみたいですね。その理由となる法律をみていきましょう。

ひとつめは道路運送車両法。車両の保安基準などを定めている法律です。この法律ではカートは「原付」となります。

50cc以下のエンジンを搭載しているので、原付としての扱いとなります。原付は二輪車とそれ以外で分かれており、二輪車は総排気量が125cc以下(または定格出力1.00kw以下)、それ以外は総排気量が50cc以下(または定格出力0.6kw以下)の車両となっているのです。

さらにカートの車両サイズは、長さ2.5m、幅1.3m、高さ2mを超えていないので、こちらも同法上の原付に入り、これを超えるサイズとなる自動車には必要なシートベルトや車検がありません。

そして、ふたつめの法律が道路交通法。こちらは道路の走りかたなどを定めている法律です。この法律でカートは「普通自動車」。

同法上では総排気量が20ccを超える四輪車は普通自動車の扱いになります。これによって、最高速度時速30kmや二段階右折といった原付の制限は関係がありません。さらに同法の定めるヘルメットの装着義務は、二輪車が対象となるので関係がありません。

ちなみに、道路交通法での四輪車の原付は、総排気量20cc(定格出力0.25kW)以下となっています。

おわかりいただけましたでしょうか。車両自体のジャンルを決める道路運送車両法と、走りかたを決める道路交通法。このふたつの法律での扱いの違いから、マリカーのようなカートスタイルができあがっているといえます。

(古川教夫)

マリカーのようなカートってシートベルトもヘルメットも要らないのはなぜ?【今さら聞けないシリーズ】(http://clicccar.com/2017/05/25/474868/)

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