【ネオ・クラシックカー グッドデザイン太鼓判!】 第3回・野心的スタイルと高性能が融合した、6代目・ギャラン

80〜90年代のネオ・クラシックな日本車から、グッドデザインなクルマを振り返るシリーズ。第3回目は、野心的スタイルと高性能が融合したミドルセダンに太鼓判です。

Σ(シグマ)を名乗った先代までのモデルは、嫌みのないスタイルを持っていたものの、コロナなどライバルと勝負するには印象が薄い傾向がありました。1987年に登場した、6代目はサブネームを外し、「インディビデュアル4ドア」のコピーのもと、一転して超個性的スタイルとなりました。

デザインテーマは「オーガニック・フォルム」。5ナンバーサイズの中で力強さを表現するべく、実に印象的なS字断面のボディを打ち出しました。ボディの中と外、両面から力を加えたかのような「張り」は、厚みのあるパネルを想起させます。

全高1440ミリと居住性を確保した大きなキャビンも、太く力強いピラーで囲まれ、安心感を演出。加えて、ほぼ垂直のフロントグリルやS字を反復したリアパネルがボディに強い凝縮感を加えます。また、2リッター系のボディプレートに施された5本のラインは、S字断面がボンヤリしないよう巧妙なアクセントに。

ただし、ボディ自体は緩やかなウエッジの素直なもので、フロントグリルも奇をてらわないシンプルな構成。さらに、ダーク処理したリアランプがしっかり後端を締めていて、必要以上のアグレッシブさは感じません。

視認性に優れた大型メーターが特徴的なインテリアは、端正さと同時に、ボディ同様の力強さを表現しています。

開発当初は従来のスッキリ路線で進んでいたところ、これではいけないと仕切直しのスケッチを提案したのは、後にデザイン部長を務めた当時若手の水谷弘氏とされています。独特のボディは、社内クリニックで珍しく評価が二分。けれども、0点もあれば満点もあるという意見に、若いデザイナー達は逆に手応えを感じたといいます。

近年でもi(アイ)やデリカD:5、RVRなど、独自の個性を発揮している三菱車の転機が、実はこの時期にあったのかもしれません。

●主要諸元 三菱 ギャラン VR-4(5MT)
形式 E-E39A
全長4546mm×全幅1695mm×全高1440mm
車両重量 1340kg
ホイールベース 2600mm
エンジン 1997cc 4気筒DOHC 16バルブ
出力 205ps/6000rpm 30.0kg-m/3000rpm

(すぎもとたかよし)

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