PEHVでローエミッションを実現しつつ、俊敏な走りを誇る【MINI クロスオーバーPHEV 試乗】

MINIクロスオーバーに、予定どおりPHEVが追加された。スペインのバルセロナで開催された国際試乗会での情報と試乗インプレッションをお伝えしよう。

日本で発売されるMINIクロスオーバー(日本以外はカントリーマンと呼ぶ)はすでにディーゼル3車種があるが、ガソリンはこのMINIクーパーS EクロスオーバーALL4になる。

その名のとおりAWDであるが前後輪をつなぐプロペラシャフトはない。前輪はエンジンが駆動し、後輪は電気モーターが駆動する。225xeアクティブツアラーと同じシステムである。もっといえばスーパースポーツPHEVのBMW i8と前後が反対であるが同じ考え方だ。

フロントに搭載されるのは118iや218iに搭載されているのと同じB38A15Aで1.5リッター3気筒ターボエンジン。MINIだから当然横置きされている。100kW(136ps)/4400rpm、220Nm/1250〜4300rpmを、電気モーターは65kW(88ps)/4000rpm、165Nm/0〜3000rpmを発揮する。システムトータルのパワーとトルクは165kW(224ps)と385Nmと強力である。

カタログデータでは、トップスピードは198km/h、0-100km/h加速は6.8秒となかなか俊足である。電気だけで走れるのは最大で41〜42km、最高スピードは125km/hである。欧州のエミッションレーティングはEU6を得ている。CO2の排出量は52〜49g/kmとPHEVらしくとても少ないが、2シリーズのPHEV(225xe)、3シリーズのPHEV(330e)と比べるとほんの少し多い。

この理由をエンジニアに尋ねたところ、MINIは空気抵抗が大きいこと(Cd=0.32)、タイヤを2シリーズ、3シリーズほど転がり抵抗の小さいものにしていないからだと説明してくれた。

電気モーターを駆動するためのバッテリーは容量7.6kWhのリチウムイオンである。16A/230Vで100%充電するのに2時間30分ほどかかるようだ。

ちなみにBMWのPHEVは急速充電するためのシステムを持っていない。基本は自宅で充電しておき、出かけたときに必要なら自分のエンジンで充電するという考え方だ。もし自宅に充電設備がなくても、走りながらでも充電できるから問題ない。

一軒家なら日本の家庭でも200Vで充電できるEVコンセントを設置することは簡単な工事で可能なはずだ。個人的には日本の寒冷地ではこのPHEVがもっと売れてもいいと思っている。

電気をつないでいる夜間にバッテリーに充電するとともに、翌朝の出発時刻に合わせて車内の温度を合わせておいてくれるシステムを使えば、朝の無駄なウォーミングアップ(と同時に行う車内の暖房・冷房)は不要になるからだ。

(菰田 潔)

PEHVでローエミッションを実現しつつ、俊敏な走りを誇る【MINI クロスオーバーPHEV 試乗】(http://clicccar.com/2017/06/29/484370/)

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