2代目インフィニティG35ではなく、12代目V36スカイラインを創ったという開発陣の熱意とは!?【スカイライン60周年記念】

2代目インフィニティG35ではなく、12代目V36スカイラインを創ったという開発陣の熱意とは!?【スカイライン60周年記念】

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先代のV35スカイラインは、国内では伸び悩んだものの、米国市場では初代インフィニティG35としてヒットし、大いに販売を伸ばしました。次期型では、当然需要の大きいインフィニティG35の2代目として開発すると思いきや、さにあらず。

開発陣は、スカイラインの復権を目指し、走りのスポーツ性能を向上させるべく開発を進めたのです。

そして2006年5月、12代目V36スカイラインは4ドアセダンで登場し、1年半後に2ドアクーペを投入。その後、スカイライン初のSUV「スカイラインクロスオーバー」をラインアップして、多様化する市場のニーズに対応しました。

メカニズムでは、レスポンスとパワーを向上したV6エンジンを新開発。セダンには315psの3.5Lと225psの2.5Lを搭載し、ブリッピング機能を持たせた5ATを設定。剛性をアップした新プラットフォームとクイックなハンドリング設定によって、俊敏なドライビングを実現しました。

またクーペとクロスオーバーには330ps級の3.7Lを搭載するとともに、クーペには6MTも設定。スタイルは背低クーペと背高クロスオーバーの両極ですが、両車とも大排気量NAエンジンがもたらす余裕の走りとハイパワーを活かした豪快な走りを実現しました。

V36スカイラインセダンが登場した際、筆者は開発責任者の大澤辰夫氏にV36スカイラインの開発について話を伺う機会があったので、その内容を紹介したいと思います。
もし先代の販売台数がV35スカイラインの分しかなかったら、スカイラインは間違いなく絶版になっていました。私達は、インフィニティG35の2代目を創ったつもりはありません。インフィニティG35が稼いでくれた儲けを注ぎ込んで、V36スカイラインを開発したんです(笑)

デザインは、スカイラインのアイコンであるフロント横目とリア丸目4灯を採用しました。走りもメカもスカイラインらしくスポーツに振り、エンジンもパワーアップして俊敏なドライビングを実現。ドライバーが頻繁に操作するパドルシフトにもこだわって、コスト高なマグネシウムを採用しました。

(公道で回せる2.5Lのセダンにこそ、是非MTが欲しい!という筆者の申し出に対して)私もデザイン責任者もMTが大好きで、2人とも愛車はV35スカイラインクーペの6MTなんですヨ。本当は2.5Lにも6MTを組みたいのですが、国内専用の2.5Lセダンで販売が見込めない仕様は、経営層がOKしてくれないんです。

6MT仕様なら、次のクーペにも設定する予定です。私達が絶対良い車に仕上げますから、是非買ってください!(うちは5人家族なので4人乗りは駄目なんです、と回答したらとても残念そうでした。)
正直言って直接話を伺うまでは、開発責任者や開発陣が、こんなにも率直かつ熱いハートでスカイラインを創っていたとは思っていませんでした。残念だったのは開発陣の熱意とは裏腹に、V36スカイラインが、Rシリーズの印象を強く残すスカイラインファンのハートを射抜けなかったこと……

あらためて、開発陣が創りたいクルマと消費者が求めるクルマ、そして経営が必要とするクルマが、なかなか一致しないという現実を実感した次第です。

(星崎 俊浩)

【関連リンク】

生誕60周年記念 歴代スカイラインのすべて
(より深く知りたい方はこちらがオススメ)

http://motorfan-newmodel.com/special/skyline_60th/

2代目インフィニティG35ではなく、12代目V36スカイラインを創ったという開発陣の熱意とは!?【スカイライン60周年記念】(http://clicccar.com/2017/07/19/490091/)

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