トランプ米大統領、対中圧力を強化=TPP復帰検討で

【ワシントン時事】トランプ米大統領は12日、昨年離脱した環太平洋連携協定(TPP)への復帰を検討するよう政権幹部に指示した。激しさを増す中国との貿易摩擦を踏まえ、アジア太平洋地域のルールづくりを主導する姿勢を示し、中国をけん制する効果を見込む。目指す貿易赤字削減で成果が出ない中、輸入制限や高関税にとどまらず、なりふり構わぬ手段で対中圧力を強化する構えだ。 米国のTPP離脱後、中国は独自の経済圏構想「一帯一路」を前面に出すなど他国への影響を強めてきた。今後、米中が互いに高関税を掛け合う報復合戦に発展すれば、中国は周辺国を経由した「迂回(うかい)輸出」に走りかねない。北朝鮮情勢の緊迫化も懸念材料の一つ。TPP復帰発言の背景には、中国に対抗してアジア諸国を囲い込む意図もありそうだ。 米国は、中国の知的財産権侵害や外資系企業が中国で技術移転を強要されていることを問題視しており、こうした行為を禁じる高水準のTPPルールが実現すれば「中国包囲網」を築ける。このため米農家や企業が所属する団体は2月、TPP復帰を求める書簡を政府に提出。与党・共和党上院議員25人も連名で復帰を訴えていた。 【時事通信社】