日立、営業益4割減へ=新型コロナ拡大で需要減退―21年3月期

日立製作所 営業益4割減へ

 日立製作所は29日、2021年3月期連結業績予想で、営業利益が前期比43.8%減の3720億円に落ち込む見通しだと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大によるマイナスの影響は3010億円と試算。世界的に産業用機器など幅広い製品サービスへの需要が減退するとみている。

 営業利益の水準はリーマン・ショックを挟んで4期連続の純損失を計上した10年3月期(2021億円)以来11年ぶりの低さ。売上高は19.2%減の7兆800億円。記者会見した東原敏昭社長は「感染拡大の第2波、第3波が発生する最悪ケースも想定していく」と警戒感を示した。

 新型コロナは売上高で1兆200億円の下押し要因となる。米欧を中心に産業用機器の需要が減退するほか、鉄道や自動車部品などの事業の収益が悪化。子会社の日立建機と日立金属の業績不振も続く。河村芳彦執行役専務は「コロナの影響は上半期に一番大きく出る」と説明した。

 リーマン直後の経営危機を経て、日立はIoT(モノのインターネット)技術を軸とした成長戦略を推進してきた。東原社長は「コロナ禍でも利益を確保する。(デジタル技術を活用した)社会イノベーション事業を通じて成長できる」と強調した。

 20年3月期連結決算は、売上高が前期比7.5%減の8兆7672億円、営業利益は12.3%減の6618億円だった。 【時事通信社】