神奈川県内の中堅・中小企業 来春9年ぶり伸び

 浜銀総合研究所が県内の中堅・中小企業を対象に実施した新卒採用計画調査によると、2017年春の採用予定者数は前年実績比10・4%増となり、08年春の採用計画(前年実績比17・4%増)以来、9年ぶりの高い伸びとなった。ただ、採用予定者数が確保できないと見込む企業は3割を超える高水準で、浜銀総研の新瀧健一上席主任研究員は「少子化を背景に中堅・中小企業の採用意欲は旺盛だが、新卒採用は厳しい状況が続く」と分析している。

 17年春の新卒採用予定者数は、製造業が前年実績比5・9%増。円安で生産の国内回帰が進んでいることが大きいという。中でも、新技術の開発などが特に重要となる電気機械(84・2%増)や電子部品・デバイス(52・4%増)が、高い伸びを示した。非製造業は12・3%増で、飲食店・宿泊(33・3%増)、建設(19・3%増)、小売(12・0%増)が高い伸びとなった。

 ただ、旺盛な採用意欲に反して新卒採用予定者数の確保の見通しについては、「確保できない」が35・9%に上った。「確保できる」は10・8%、「ほぼ確保できる」は53・3%。

 確保できないと見込む企業の割合は、製造業が30・7%、非製造業は40・2%。中でも電子部品・デバイス(71・4%)、飲食店・宿泊(60・0%)、建設(53・3%)が高い水準で、採用予定者数が伸びている業種ほど確保が難しいと見込んでおり、厳しい採用状況にあるようだ。

 新卒採用以外の雇用人員確保の対応策(複数回答)は、「中途採用」(75・8%)が最多で、「パート・アルバイト、派遣社員の採用」(48・9%)、「高齢者雇用」(22・3%)が続いた。「特に対応せず」(11・6%)は調査を始めた07年以降で最も低く、新瀧上席主任研究員は「企業にとって、雇用人員の確保は看過できない経営課題になっている」と指摘している。

 調査は9月に1212社を対象に実施し、429社が回答した。回答率35・4%。