ハウステンボス東京進出の狙い--世界を見据えた挑戦、九州以外35%から拡大

ハウステンボス東京進出の狙い--世界を見据えた挑戦、九州以外35%から拡大

画像提供:マイナビニュース

ハウステンボスは6月7日、「SHIBUYA VRLAND」と「お台場ウォーターパーク by ハウステンボス」を東京で初めて開催することを発表。同社は長崎県佐世保市で展開するハウステンボスの人気コンテンツを、国内最大のマーケットである東京で展開し、さらにその先には海外展開を見据えた挑戦を加速させる。

○ハウステンボスをもっと世界に

同社は2016年、大阪城公園内で夏限定のプール遊戯施設「大阪城ウォーターパークby ハウステンボス」を展開。2017年は大阪での大阪城ウォーターパークとともに、6月17日(プレオープンが17日、オープンが24日)から東京・渋谷にて「SHIBUYA VRLAND」を、7月15日〜8月31日の期間限定で東京・お台場にて「お台場ウォーターパーク by ハウステンボス」をそれぞれ開催する。

同社が九州以外の地で人気コンテンツを展開する狙いは、来場者の35%程度にとどまっている九州以外の地域からの来場者増にある。今回の取り組みは、人気のコンテンツを東京で展開することでハウステンボスの魅力を知ってもらい、実際に長崎に来てもらうことを意識した構成を想定。ハウステンボスの澤田秀雄代表取締役社長も、「ハウステンボスをもっと世界に展開できないか、という練習の意味合いもある。われわれはもっとマーケットの大きいところでチャレンジをしたい」とコメントしている。

世界展開に関しては、まだ具体的に場所や内容は定まっていないものの、花や木、欧州の町並みやアトラクションなど、長崎に展開しているハウステンボスを生かした内容を想定。しかし、ハウステンボスをそのまま展開するのではなく、現在はないジェットコースター等、新しい要素を加えることも検討している。展開エリアに関してはアジアを想定しており、2〜3年先を見据えて構想しているという。

○H.I.S.とのシナジー効果も

今回、東京で開催する2つのコンテンツは、「SHIBUYA VR LAND」は常設施設、「お台場ウォーターパーク by ハウステンボス」は期間限定の施設となる。長崎のハウステンボスでは日本最大のVRテーマパークを目指し、3月にはVRコンテンツが集結した「VR の館」を開館した。今回、東京で6月17日より展開する「SHIBUYA VR LAND」は、H.I.S.渋谷本店に隣接した渋谷 MODI B1Fを会場に、特に人気の高い5種のコンテンツが楽しめる拠点となる。

展開するVRコンテンツは、VRとMX4Dで地球を飛び出す大ジャンプを体感する「ウルトラ逆バンジー」を始め、「恋愛シミュレーション」「エアトーン」「BLAST×BRAST」「VR 心霊百物語」の5つを用意。H.I.S.渋谷本店に併設した立地により、旅行商品へ直結した効果も期待している。加えて、渋谷本店のみならず全店舗を対象に、ハウステンボス関連の旅行商品を購入した人には、旅行前から楽しんでもらえるよう、「SHIBUYA VR LAND」の1,000円割引券(ひとり1枚)をプレゼントするなどのシナジー効果を狙っている。

全5種の体験時間は60分で、料金は税込2,200円となる。対象年齢は8歳以上推奨(13歳未満は保護者の同意が必要、一部13歳以上対象あり)。年間売り上げ1.5億円・来場者数7万人を目標としており、今回の反響によっては、H.I.S.渋谷本店以外の店舗やエリアでの展開も視野に入れているという。

○お台場で来場者数25万人を狙う

もうひとつの7月15日〜8月31日期間限定の「お台場ウォーターパーク by ハウステンボス」は、ハウステンボスの夏のメインコンテンツ「水の王国」を生かした展開となる。

お台場青海周辺エリアにて約8,250平方メートルを確保し、10のコンテンツを展開。約100mを一直線に滑りぬける「ウォーターロングスライダー」を始め、高さ10m・斜度45度の急上昇と急降下を一度に楽しめる「ブーメランスライダー」など、子どもから大人までさまざまな年齢層を対象としたアトラクションを設置する。さらに、SNS映えを意識したフォトジェニックゾーンも展開する。

18時〜21時の間は、DJイベントでクラブのような雰囲気を演出。約5万個以上のボールに最新のプロジェクションマッピングを投影するなど、"大人の水遊び"を意識した展開となる。8月8日限定で実施するフルムーンパーティーでは、スペイン・イビザ島のような本格的なビーチパーティーが楽しめる。

昼の部は10〜17時、夜の部は18〜21時と完全入れ替え制となり、大人は税込2,500円(高校生以上)、子どもは税込2,000円(3歳以上)。なお、昼は土・日・祝日、夜は金・土・祝前日はプラス200円、特定日はプラス300円(昼: 8月11〜15日、夜: 8月11〜14日)となる。8月8日夜のフルムーンパーティーは、Tシャツをプレゼント付きで税込5,000円(前売りは税込4,500円)となる。なお、売り上げ6億円・来場者数25万人を目標としている。

○TDLとUSJとともにHTBも進化

東京のアミューズメントパークと言えば、オリエンタルランドが舞浜で展開している東京ディズニーリゾート(TDR)がある。2016年度通期の入場者数は2期連続で前年実績を下回っているものの、3,000万人と高い水準を維持している。

また、2017年4月には東京ディズニーランド(TDL)にて、「美女と野獣エリア(仮称)」「ライブエンターテイメントシアター(名称未定)」「『ベイマックス』をテーマにした新アトラクション(名称未定)」「ミニーマウスの新キャラクターグリーティング施設(名称未定)」などの導入を発表。2020年春のオープンを見据え、2パーク開園以来最大規模の750億円レベルという大規模投資を予定している。

大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)を見てみると、2016年度の来場者数は約1,460万人で3年連続過去最高となっている。2017年のUSJでは、「やり過ぎ限界突破」をテーマに、4月21日には、世界最大のミニオン・エリアとなる「ミニオン・パーク」、「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」での世界初ショー・エンターテイメントと、2つの世界初が同時にオープンした。

澤田社長によると、ハウステンボスでは2017年5月の売上げは前年度の140%の伸びを示しており、以降も継続して130〜140%以上の伸びを見通し、8月には同社が目標として掲げているハウステンボス単独来場者数30万人を突破する見込みという。

ハウステンボスでは一般にアンケートを実施しており、5段階評価の内、3.5以下のイベントに関しては実施しないという取り組みをしている。「来年には今年の内容の半分くらいは変わっている、というくらいのイノベーションを意識している」と澤田社長が語るように、東京進出をひとつのきっかけとして、今後も新しいチャレンジが始まりそうだ。
(松永早弥香)

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