キンコン西野が絵本の無料公開について語る - イベント「知っておきたいお金の話」が開催

キンコン西野が絵本の無料公開について語る - イベント「知っておきたいお金の話」が開催

画像提供:マイナビニュース

●労作を無料で公開した狙いとは?
20代のビジネスパーソンを対象にしたイベントが29日、都内で開催された。テーマは「知っておきたいお金の話」。お笑いコンビ、キングコングの西野亮廣さんをゲストに迎え、お金との向き合い方についてパネルディスカッションなどが繰り広げられた。

○人は何を買い、何を買わないか

西野さんは現在、絵本作家としても活躍中。今年1月には自作絵本「えんとつ町のプペル」をインターネットで無料公開したことでも話題になった。西野さんによれば、同作品は完成まで4年半もかけたという。労作を無料で公開した狙いについて、自ら説明した。

芸人が片手間で描くのではなく、やるからにはウォルト・ディズニーを倒す積もりで描く、そんな意気込みで始めた絵本作家の仕事。プロの絵本作家に勝てる要素を考えたところ、才能、センスでは負けるが、1つの作品を仕上げる時間の長さなら勝てると考えた。「自分は、絵本の売れ行きを生活の糧にしていない。だから10年だって時間をかけられる」と西野さん。そこで2年半をかけて描いた最初の作品だったが、3万部しか売れなかった。続く作品も3万部止まり。この間、テレビの世界ではウーマンラッシュアワー、ピース、ノンスタイルといった同期が活躍し始めた。

改めてお金と正面から向き合った。「人は何を買って、何を買わないのか頭の中で整理した。CDや本が売れなくなった。作品が、あまり買われなくなった。一方で水やお米、パンなどの必需品は買われる。しかし考えてみると、旅先ではお土産が売れ、身近なところでは演劇のパンフレットなども売れている。そこで気が付いた。人は、思い出にはお金を出す。お土産や演劇のパンフレットは、記憶を思い出す装置として売れている」。

そこで西野さんは"自作の絵本をお土産化する"ことを思い付いた。

●お金を「知る・使う・ふやす」ためには?
原画を無料で貸し出すことで、村おこし、文化祭、いろんな機会に役立ててもらう。その出口に絵本を置くことで、本の売り上げに結びつける。西野さんは「通常、書籍には賞味期限があって、発売から一定期間がいちばん売れる。でも原画展を国内外で行えば、作品は半永久的に売れ続ける。今日も、何処かでボクの原画展が行われています」と明かした。ネットで無料公開したのも、それにより"手元に置いておきたい"と考える人を増やして、結果的に売れるという「フリーミアム戦略」を意識してのこと。ちなみに現在、「えんとつ町のプペル」は20万部を超えてなお売れ続けている。

○お金を「知る・使う・ふやす」サービス

イベントではこの後、お金を「知る・使う・ふやす」サービスを提供するベンチャー企業3社の代表が登壇、サービスの概要を紹介した。Kyash 代表取締役の鷹取真一氏が紹介したのは、無料送金アプリKyash。LINEやFacebookを経由して無料で送金できる仕組みで、友だちへの支払いのほか、Visa加盟店でも支払いに利用できるのが特徴となっている。

続いて、マネーフォワード 取締役の浅野千尋氏は銀行口座、クレジットカード、電子マネーなどを紐付けて入出金の履歴確認や家計簿づくりに役立てられる「自動家計簿・資産管理サービス」を紹介。同社の家計簿アプリは利用者が500万人を突破したという。

最後に、お金のデザイン 取締役 COOの北澤直氏が登壇。プロの資産運用をロボットが行うロボアドバイザー「THEO(テオ)」について解説した。世界86カ国・地域の11,000銘柄以上から最適なプランが提案されるという同サービス。北澤氏によれば、無料診断体験者は30万人にのぼり、THEO運用実施者は約1万1千人に達したという。

●100万円があったら何に使う? 西野の回答は?
○いま目の前に100万円があったら?

最後は、西野さんを交えてパネルディスカッションが行われた。来場者には事前アンケートが実施されており、それによれば「年収」で最も割合が大きかった回答は「〜300万円」(39.13%)、次いで「〜500万円」(37.68%)。「資産額」(預貯金、株式など)では「〜100万円」(61.4%)が最も多く、次いで「〜500万円」(27.1%)という結果に。「いま目の前に100万円があったら?」という質問では、「自分磨きに使う」(32.86%)、「旅行する」(20.00%)、「貯金する」(12.86%)という回答が上位だった。

いま目の前に100万円があったら? という質問、Kyashの鷹取氏は「社会人3年目のときにクルマを買った。そのときの自分に対する投資だった」と回答。西野さんも「自分も20歳の頃に、"調子に乗っている若手"をアピールしたくてマスタングというアメ車を買った」。北澤氏は「初任給でフランク・ミュラーを買った。子供ができたらあげる積もり」と回答。

続くテーマは「20代の時に何かお金で失敗しましたか」。マネーフォワードの浅野氏は「学生時代に投資に興味を持った。そこでバイトで稼いだ50万円を信用取引につぎ込んだが、全額失った」というエピソードを披露。リスク感覚をいかに身に付け、コントロールしていくことが大事か、その経験で学んだという。

「投資だけでなく、その後も転職、起業などあらゆる局面でそのリスク感覚が役立った。あの時、損をして本当によかった」と苦笑いしつつ当時を振り返った。北澤氏も「若い頃にお金と向き合い、失敗した方が良い」と同調、鷹取氏も「リスクを取らない方がリスク。私は巷の怪しいお金儲けの情報に1万円を出して失敗したことがある」と笑った。浅野氏は「独り身ならなんとでもなる。家庭をもつとリスク管理も難しくなるが、20代の頃ならリスクがとりやすい。だから投資を始めるのも、若い頃の方が良い」と説明していた。
(近藤謙太郎)