もんじゃだけじゃもったいない! 月島の醍醐味は下町散策にあり

もんじゃだけじゃもったいない! 月島の醍醐味は下町散策にあり

画像提供:マイナビニュース

●お地蔵さんもツッコミ待ち!? 情緒ある神社や銭湯の先にパリが待っていた
「月島? もんじゃの街だよね」というのが、この街を会話のテーマに選んだ時の流れだろう。わざわざもんじゃ焼きを食べるためだけに、月島へ行く人も多い。しかし、もし「月島へ行こう!」と意気込んだのならば、少し時間とおなかに余裕を持って訪れることをオススメする。ここは、もんじゃ以上に楽しみがいっぱいある街なのだ。

○もんじゃ+街歩きがオススメ

街散策や、買い食い的食べ歩き取材をしていると、時に「ここには(飲食店以外)何もない!!」という街に遭遇する。そうなると筆者的には大変困ってしまうのだが、そんな街のひとつであろうと想像していたのが月島だった。それをあえて行ってみようとチャレンジしてびっくり。月島は、食べ歩きも散策も予想をはるかに上回って楽しめる街なのだ。筆者は「なんていいところなんだ」と何回つぶやいたか知れない。

ところで今回は月島がターゲットではあるが、散策には同エリアにある「佃島(つくだじま)」も含まれている。正確には別の街なものの、歩いてみれば「どこから佃島?」というほどの位置関係なので、「とにかく楽しければいい」ということで大目に見てほしい。

○月島はやっぱり島だった

月島は、明治時代に隅田川の中州を埋め立てて作ったとされている。しかし実は、隣接する佃島の方が歴史は深いらしい。江戸時代、干潟を埋めて島を作り、そこへ移り住んだ人々が江戸湾へと漁に出かけていたという。そんな立地のためか、ふとすると潮の香りを感じる。

月島は今では陸続きになっているため、もちろん電車で行くことができる。東京メトロ有楽町線、もしくは都営大江戸線で「月島」駅下車。7番出口を出れば、目の前が「月島もんじゃストリート(月島西仲通り商店街)」だ。450mほどの通りには、50軒以上のもんじゃ屋が軒を連ねている。しかし今回は、はやる気持ちを抑えつつ、くるりと背を向け、街の散策からスタートしてみた。お好みで、もんじゃ後の散策としてもいいだろう。

○えええええ! 路地の間にお地蔵さん!?

月島駅周辺はきれいに整備され、車通りも多い。遠くを見るまでもなく、高層マンションがニョキニョキとそびえている。しかし不思議なことに、やけにしっとりとした下町の雰囲気は多分に残されているようだ。

下町の散策と言えば、ふと見つけた細い路地に迷い込むのが楽しみのひとつ。ところが月島・佃島は、見れば見るほど路地だらけ。家と家の間のほぼ全てに、人ひとりがやっと通れるほどの細い路地がのびている。かつての長屋の名残だろうか。今も住民の生活の一部になっているらしい。

なかでも必見なのが、「佃天台地蔵尊」のある路地だ。彼と手をつないで……なんてことはできない狭さなので、小学生の遠足のように縦に並んで入っていこう。

●information
佃天台地蔵尊
東京都中央区佃1-9-6

○朱色の橋を渡って神社を訪れ、行くつく先はなぜかパリ

このあたりは中州なだけあって、水の存在を常に感じる。昔ながらの情緒漂う朱色の橋「佃小橋(つくだこはし)」から堀をのぞむと、何艘かの小舟が見える。その先に行けば正保2(1645)年創建の住吉神社があり、隅田川へと出る。このあたりはとても静かで、まるで遠くの町を旅しているような気分だ。

ここまで来ると、もう島の端である。随分歩いたように思えるが、距離としては10〜15分程度といったところだろう。このあたりは隅田川をのんびりと眺められる公園となっている。その名も「パリ広場(石川島公園)」。

どうやらこの隅田川は、フランスのセーヌ川と友好河川であるため、公園もパリっぽくしたらしい。確かに川はゆったりしているし、川に面したベンチもフランス風だ。

月島グルメはもんじゃだけではない。食べ歩きアイテムは意外にも豊富なのだ。早速、食べ歩きにぴったりなグルメたちを紹介していこう!

●レバーフライって何!? 肉専門店の焼き豚に、もんじゃ後に必食のスイーツも
○サクサク感が楽しい「レバーフライ」

ひとつ目は、「ひさご家阿部」の「レバーフライ」(税込150円/テイクアウトは2本から)。薄くしたレバーをフライにしているため、おやつ感覚で楽しめる。人気が高く、売り切れてしまうこともあるという。絶対に食べてみたい場合は予約しておこう。

●information
ひさご家阿部
東京都中央区佃3-1-12

○肉肉しい肉専門店で焼豚!

金色の看板の下、人々が吸い込まれるように入っていく店があった。入り口には「たかさご名物やき豚」の文字が踊る。ハッと気づくと筆者も店の中にいた。ここは「肉のたかさご」という肉専門店で、生肉のほかにコロッケなどのお惣菜も豊富だ。しかしこれだけ自信たっぷりに「やき豚」と書かれているからには焼豚を賞味したい。

タコ糸に縛られ、こんがりとした焼豚は大変魅力的なのだが、結構な金額になってしまううえ、そのままかじって歩くわけにもいかない。今回は、スライスしてタレをつけた「あぶり焼豚」(税別600円/100g)をチョイス。

●information
肉のたかさご
東京都中央区佃2-21-6

○もんじゃ案内所にも立ち寄ろう

月島もんじゃストリートは壱番街から四番街までに区画分けされている。横道に入ったところにも店があり、ひと通り歩いてみても全体を把握するのは大変だ。そんな時には、一番街の入り口にある「月島もんじゃ振興会協同組合」を訪れよう。組合加盟店53軒(2017年2月現在)と、それぞれの店主からのメッセージが載ったマップをもらえる。

ここでは案内だけでなく、お土産も販売している。家で楽しめる「おみやげ用もんじゃ焼きセット」(もち明太子ソース味 税込1,200円、ソース味 税込1,000円)や、もんじゃ風味のおせんべい「月島もんじゃ煎餅」(税込500円)などがある。お土産用もんじゃ焼きセットには、もんじゃ焼きに付き物の小さなヘラ「もんじゃはがし」が2本付いている。

●information
月島もんじゃ振興会協同組合
東京都中央区月島1-8-1

○もんじゃの後はジェラートですっきり!

「もんじゃを食べに来た!」とは言え、最後は「すっきり」でしめたい。そんな時に立ち寄りたいのが「Gelateria Luana(ジェラテリア・ルアナ)」だ。ガラスケースには色とりどりのジェラートが並ぶ。特にミルク、ほうじ茶、ピスタチオが人気だそうだ。シングルは税込400円、ダブルなら税込500円となる。

●information
Gelateria Luana(ジェラテリア・ルアナ)
東京都中央区月島1-10-4

○月島には昭和の菓子パン「メロンパン」がよく似合う

子供の頃、誰もが一度は食べたであろう「メロンパン」。丸みを帯びた形と、子どもの手に少し余るような大きさにワクワクしたものだ。そんなメロンパンを販売する店が、月島もんじゃストリートには2軒ある。そのひとつ「東京メロンパン」で、一番人気はオーソドックスな「東京メロンパン」(税込180円)だそうだが、数量限定の「いちご」(税込180円)を見つけた。

●information
東京メロンパン
東京都中央区月島1-6-11

今回は、「もんじゃ」と名の付くものはもんじゃ煎餅ぐらいしか紹介していないという、月島の記事にあるまじき展開となっているのだが、訪れた際にはもちろんもんじゃも楽しんでもらいたい。筆者としては、散策後のシメとしてのもんじゃもオツなものだと思った。

月島もんじゃストリートは、日が落ちるにつれて彩りを増していく。夜空に灯るあかりの色合いといい、漂うソースの香りといい、お祭りの中を歩いているような心持ちだ。それも月島らしい下町情緒の一部といえるだろう。

○筆者プロフィール: 木口 マリ
執筆、編集、翻訳も手がけるフォトグラファー。旅に出る度になぜかいろいろな国の友人が増え、街を歩けばお年寄りが寄ってくる体質を持つ。現在は旅・街・いきものを中心として活動。自身のがん治療体験を時にマジメに、時にユーモラスに綴ったブログ「ハッピーな療養生活のススメ」も絶賛公開中。
(木口マリ)

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