元国税芸人さんきゅう倉田の「役に立ちそうで立たない少し役に立つ金知識」 第42回 iDeCoをみんなが勧める理由 〜節税になる3つの控除とは〜

元国税芸人さんきゅう倉田の「役に立ちそうで立たない少し役に立つ金知識」 第42回 iDeCoをみんなが勧める理由 〜節税になる3つの控除とは〜

画像提供:マイナビニュース

「確定拠出年金」というものがあります。「年金」というのは、「保険」です。保険とは、ここでは「安心を買うもの」と定義します。

いわゆる年金は、定年後に毎月ちょっとずつお金がもらえるので、安心ですよね。肉体が労働に追いつかなくなっても、お金がもらえるので、衣食住を確保することができます。将来の安心のために入る保険、それが「年金」です。だから、年金の支払いは「保険料」となっています。

確定拠出年金も、年金です。将来の安心のために入ります。年金は、お金をたくさん払った方が、将来もらえるお金が増えます。でも、所得で金額が決まっているので、多く払うことができません。

定年後に、もっとゆとりのある生活がしたい、そんな方には、確定拠出年金がおすすめです。読者のみなさんが入っている、厚生年金や国民年金にプラスして入れる年金の制度です。保険会社にお金を支払う「個人年金」もありますが、確定拠出年金の控除が国連の事務総長なら、個人年金の控除はPTA会長です。圧倒的にお得な確定拠出年金だけを解説します。
○呼称

iDeCo、DC、401K、確定拠出年金と、呼び方が4つあります。自分でお金を払う個人型と会社がお金を払ってくれる企業型に別れます。iDeCoは個人型を、それ以外は個人型と企業型の両方を指しています。
○確定拠出年金のいいところは「3つの控除が受けられる」

国やお金に詳しい人が確定拠出年金をすすめる理由は、以下の3つです。

(1)払ったお金が、所得から控除できる(2)運用益が非課税(3)60歳になって、もらうときにも控除がある

読んでもよく分からないと思うので、アウストラロピテクスでも分かるように説明します。
○(1)払ったお金が、所得から控除できる

(1)の「所得から控除できる」がもう訳が分からないと思います。毎月お給料から天引きされている源泉所得税というのは、あなたのお給料から計算された「所得」を元に算出されています。この所得が少ない方が、あなたが払う所得税が少なくなります。所得自体を少なくするのは、あなたのお給料を下げるしかありませんが、所得控除というものがあれば、所得税を減らすことができます。

所得控除には、年金や健康保険を払ったときの社会保険料控除、扶養家族がいるときの扶養控除、妻や旦那がいるときの配偶者控除があります。確定拠出年金も社会保険料控除に該当し、払った分だけ所得が減ったのと同じ効果があり、あなたの納税額を減らしてくれます。
○(2)運用益が非課税

あなたが支払ったお金は「投資信託で運用され」ています。投資信託というのは、お金を預けるとどこかのプロフェッショナルが株を買ったり、他の何かを買ったりして、お金を増やしてくれるものです。確定拠出年金に入らなくても、投資信託でお金を増やすことができますが、お金が増える=利益が出た、ということで、税金がかかります。

でも、確定拠出年金で払ったお金が投資信託で運用されて増えても、税金がかかりません。「なぜなんですか?」と聞かれたら「そういうルールになっています」としか答えられない。だから、確定拠出年金がおすすめなのです。
○(3)60歳になって、もらうときにも控除がある

確定拠出年金で払ったお金と運用で増えたお金は60歳になるともらうことができます。60歳になって全部もらってもいいですし、普通の年金みたいに、毎月ちょっとずつもらうこともできます。好きな方を選んでください。

全部もらうと、退職金として扱われます。毎月ちょっとずつ年金みたいにもらうと、年金として扱われます。どちらも、もらったときに税金がかかりますが、控除があるので、もらうお金すべてに税金がかかる訳ではありません。退職金扱いだと「退職所得控除」、年金扱いだと「公的年金等控除」の対象です。

確定拠出年金が、みんなからちやほやされるのは、以上の3つの控除があるからなのです。次回は、確定拠出年金の特徴や上手な加入方法を紹介します。

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○さんきゅう倉田
芸人、ファイナンシャルプランナー。2007年、国税専門官試験に合格し東京国税局に入庁。100社以上の法人の税務調査を行ったのち、よしもとクリエイティブ・エージェンシーに。ツイッターは こちら
(さんきゅう倉田)

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