国内自動車、2016年の需要見通し前年度比1.8%減 一方、自動運転システムへの関心高まる

国内自動車、2016年の需要見通し前年度比1.8%減 一方、自動運転システムへの関心高まる

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 消費税率引き上げが延期されたことにより、自動車の駆け込み需要が消滅した。そんな中、自動運転システムへの期待は高まっているようだ。

 一般社団法人 日本自動車工業会は、消費税率引き上げ延期の決定を受けて「2016年度自動車国内需要見通し」の見直しを行い、9月15日に発表した。

 乗用車の2016年度の需要見通しは、前年度比1.8%減の404万2,000台に下方修正された。内訳は普通・小型四輪車が同1.5%増の272万7,000台、軽四輪車が同7.9%減の131万5,000台だった。このほか、トラックの需要見通しが同2.4%減の78万9,000台、バスの需要見通しが同0.5%増の1万4,200台にそれぞれ下方修正された。これら全体をあわせた四輪車全体の需要見通しは、当初見込みの同6.5%増から同1.9%減の484万5,200台に下方修正。需要が見込まれていた軽四輪乗用車が、当初見通しの同8.7%増から大きくマイナスに転じたため、全体を押し下げた。

 若者を中心とした車離れや、性能向上による長寿命化など、車を取り巻く市場には逆風が吹いている。それに加えて消費税率引き上げ延期決定で駆け込み需要が期待できなくなり、需要の見通しが下方修正された。

 そんな中においても、新しい技術への期待は高いようだ。J.D. パワーと、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(以下「CCC」)のグループ会社のCCCマーケティングとCCCカーライフラボの3社は合同で、自動運転技術に関する調査を実施し、その結果を9月15日に発表した。調査時期は8月で、調査対象は世帯で自動車を保有している18歳から69歳の会員1,295名。

 衝突回避などが期待できる「自動運転システム」に関する関心の度合いを調べたところ、23%が「興味がある」と回答し、「やや興味がある」の28%をあわせて、51%が興味を示した。「あまり興味はない」は26%で、「興味がない」は23%だった。

 年代別にみると、「興味がある」と回答した人の割合は「18歳〜29歳」が30%で最も高く、「40歳〜49歳」(24%)、「30歳〜39歳」「50歳〜69歳」(21%)を上回った。「興味がない」と回答した割合が最も高かったのは「30歳〜39歳」の36%だった。

 また、完全自動運転が実現したら車内でやってみたいことを聞くと、「リラックスする・ぼーっとする」(50%)、「寝る」(41%)、「会話を楽しむ」(34%)、「映画を観る」(32%)が上位にランクイン。特に「18歳〜29歳」の若者世代は、「映画を観る」「読書」「ゲーム」「美味しいものを食べる」「お酒を飲む」「仕事をする」といった項目をあげる割合が他の世代よりも高く、若者世代は完全自動運転が創りだす移動空間と時間をアクティブに活用したいと考える傾向にあると指摘している。

 自動運転システムが実用化されれば、新たな需要が生まれる可能性は十分にありそうだ。今後の市場の動向に注目が集まる。