4月に賃上げをした企業82.6% 一方、大企業の夏のボーナス額は5年ぶりに減少

 企業規模や業種により違いがあるものの、国内では賃上げの動きが進んでいる。しかし、今年の夏のボーナスは減少に転じた。

 東京商工リサーチは全国の企業を対象に賃上げに関するアンケート調査を実施し、その結果を6月14日に発表した。調査期間は5月12日から23日で、5,913社から有効回答を得た。調査では定期昇給、ベースアップ、賞与(一時金)を賃上げと定義し、資本金1億円以上を大企業、1億円未満を中小企業とした。

 2017年4月に賃上げを実施した企業は4,890社で、全体の82.6%を占めた。内訳は「定期昇給のみ」が29.6%で最も多く、以下、「定期昇給とベースアップ」が15.5%、「定期昇給と賞与増額」が14.0%、「ベースアップのみ」が7.7%、「定期昇給とベースアップ、賞与の増額」が7.1%、「賞与の増額のみ」が4.5%、「賞与の増額とベースアップ」が4.3%だった。

 資本金別に賃上げ実施率をみると、大企業では86.6%が何らかの賃上げを実施したのに対し、中小企業では82.0%にとどまった。定期昇給に限定すると、大企業では75.9%が実施したのに対し、中小企業では64.6%にとどまり、企業規模による違いもみられた。

 賃上げ実施企業に具体的な金額を聞くと、定期昇給の上げ幅(月額)では「5,000円以上1万円未満」が27.3%で最も多く、平均値が5,774円で中央値が3,050円だった。ベースアップの上げ幅(月額)は「5,000円以上1万円未満」が21.0%で最も多く、平均値が6,679円、中央値が3,000円。賞与の上げ幅(年間)は「30万円未満」が75.9%を占め、大企業よりも中小企業のほうが上げ幅が大きかった。

 一方、経団連は東証一部上場の従業員500人以上の大企業252社を対象に、「2017年夏季賞与・一時金 大手企業業種別妥結状況(加重平均)」を調査し、その結果を6月9日に発表した。それによると、2017年夏のボーナスの平均妥結額は前年実績比4.56%減の91万7,906円となり、90万円の大台は維持したものの、5年ぶりに減少に転じた。業種別では製造業が同4.69%減の92万6,561円、非製造業が同0.12%減の63万8,119円で、年初の円高が影響した製造業の減少幅が大きく、全体の平均を押し下げた。

 これまで国内企業においては賃上げの動きが進んでいたが、今年は円高の影響により、大手企業のボーナス支給額に変化がみられる夏となりそうだ。