上場企業の平均給与、7年連続上昇 建設業がトップで711万円

上場企業の平均給与、7年連続上昇 建設業がトップで711万円

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 業績好調な業種を中心に、上場企業の年間給与は7年連続で上昇した。人手不足を背景に賃金が底上げされているようだ。

 東京商工リサーチは7月25日、「上場企業2,172社の平均年間給与調査」の結果を発表した。調査は2017年3月期決算の全証券取引所の上場企業を対象に、有価証券報告書の平均年間給与を分析したもので、2010年3月期決算から連続して比較可能な企業のみを抽出している。

 発表によると、2017年3月期決算の上場企業2,172社の平均年間給与は前年比0.6%増の628万1,000円となった。前年を上回るのは7年連続で、その間に平均年間給与は49万1,000円上昇した。

 業種別では建設業が711万8,000円(前年比3.10%増)で最も高く、全業種で唯一700万円を超えた。活発な建設投資を背景に、好決算が続出した上場ゼネコンが平均を引き上げた。以下は、水産・農林・鉱業の694万6,000円(同0.76%減)、金融・保険業の694万円(同1.81%減)、不動産業の690万2,000円(同2.06%減)、電気・ガス業の690万1,000円(同3.88%増)が続いた。一方、平均年間給与が最も低かったのは小売業の515万3,000円(同0.40増)で、7年連続となった。

 また、東京商工リサーチは、上場小売業の平均年間給与について調査対象範囲を2016年4月期決算から2017年3月期決算に広げて「2016年度の上場小売業277社の平均年間給与調査」を実施し、その結果を8月22日に発表した。

 それによると、上場小売業277社の2016年度の平均年間給与は前年度比0.9%増の503万6,000円で、4年連続で前年度を上回り、2010年度の調査開始以来初めて500万円を超えた。(前出の調査では3月期決算の小売業117社が対象)

 業態別に平均年間給与をみると、コンビニエンスストアが571万4,000円(前年度比2.0%増)で最も高かった。以下、百貨店の570万2,000円(同0.3%減)、ドラッグストア・調剤薬局の525万3,000円(同4.1%増)と続き、最も低かったのは家電販売の470万7,000円(同2.0%減)だった。

 上場企業の平均年間給与は、業績が好調な業種を中心に上昇傾向にある。平均年間給与が相対的に低かった小売業でも業績好調な業態は上昇傾向にあり、人手不足を背景にして賃金が底上げされているようだ。