「家事代行」市場、2017年度は3.1%増の906億円 世帯年収1000万円以上では約4割の女性が利用

働く女性の18.8%が家事代行サービスの利用経験あり 世帯年収高いほど利用経験も増

記事まとめ

  • 働く女性1000名に家事代行サービスの利用経験を聞くと、18.8%に利用経験があった
  • 収入別に見ると世帯年収「1000万円以上」が39.4%で世帯年収が高いほど利用経験が多い
  • 政府は国家戦略特区の事業のひとつとして「家事支援外国人受入事業」を進めている

「家事代行」市場、2017年度は3.1%増の906億円 世帯年収1000万円以上では約4割の女性が利用

「家事代行」市場、2017年度は3.1%増の906億円 世帯年収1000万円以上では約4割の女性が利用

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 家事代行サービスの利用経験者は18.8%にとどまっているが、女性の社会進出や世帯年収の増加で、利用者はさらに増える可能性がありそうだ。

 株式会社矢野経済研究所が4月に発表した、国内の家事支援(家事代行)サービス市場動向によると、2017年度の家事代行サービスの国内市場規模(利用者の支払金額ベース)は前年度比3.1%増の906億円に拡大すると予測されている。過去の推移は2015年度が同4.0%増の853億円、2016年度が同3.0%の879億円で、市場は拡大を続けている。

 一方、株式会社ジャストシステムは7月26日から30日にかけて、0歳から高校生までの子どもがいる20歳から59歳の働く女性1,000名を対象に、家事代行実態調査を実施した。

 家事代行サービスの利用経験を聞くと、「現在も定期的に利用している」が9.1%、「利用したことがあり今も利用を検討している」が5.4%、「利用したことはあるが今は利用を考えていない」が4.3%で、働く女性の18.8%が利用経験があった。また、13.9%が「利用したことはないが利用を検討している」と回答し、利用に前向きな女性も多かった。「利用したことがなく、利用は全く検討していない」は55.2%だった。
家事代行サービス利用状況
(Q1で「あてはまるものはない」「答えたくない」以外を選択 n=995)
(ジャストシステム調べ)

 世帯年収別の利用経験率は、世帯年収「1,000万円以上」が39.4%、「700万円以上1,000万円未満」が23.4%、「500万円以上700万円未満」が16.4%、「300万円以上500万円未満」が16.9%、「300万円未満」が18.6%で、世帯年収が高い女性ほど利用経験が多かった。

 このように家事代行サービスの需要が拡大する中、供給側の制度も整いつつある。

 政府が進める国家戦略特区の家事支援外国人受入事業もその1つだ。「家事支援外国人受入事業」は、女性の活躍推進や家事支援ニーズへの対応のため、地方自治体などによる一定の管理体制のもと、家事支援サービスを提供する企業に雇用される外国人材の入国・在留を可能とするもの。東京都、神奈川県、大阪府、愛知県などが特区認定を受けている。

 家事支援を行う外国人は満18歳以上で、実務経験1年以上、研修の終了など一定の要件を満たす必要がある。外国人を受け入れるのは特定機関として認定を受けた事業者で、指針に即した措置の実施や経済的基礎、事業実績3年以上などの要件が求められる。必要な措置には、外国人家事支援人材がやむを得ない理由により帰国旅費を準備できないときは旅費を負担する「帰国担保措置」や、継続して在留を希望するときは、新たな特定機関を確保するよう努める「雇用の継続が不可能となった場合の措置」などがある。

 また、一般社団法人全国家事代行サービス協会などによる、家事代行サービス認証制度も始まった。認証制度の取得は、質の高い家事代行サービスを提供する仕組みと、家事代行サービスに必要な品質が備わっていることの証明になる。利用者の不安を解消と、家事代行サービス市場の健全な発展が期待されている。

 現時点では、家事代行サービスを利用したことがない女性が多数を占めている。しかし、女性の社会進出やそれに伴う世帯年収の増加によって、サービス利用者はさらに増加していきそうだ。

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