進む「働き方改革」、労働時間見直しで「給料が下がった」も2割

進む「働き方改革」、労働時間見直しで「給料が下がった」も2割

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 多くの企業が労務環境の改善に取り組んでいる。その目的は「従業員のモチベーション向上」なのだが、現実はどうだろうか。

■進む働き方改革

 帝国データバンクは、全国の企業2万3,099社を対象に企業の働き方改革について調査を実施し、その結果を9月14日に発表した。調査期間は8月20日から31日で、9,918社から有効回答を得た。

 働き方改革への取り組み状況を聞くと、「取り組んでいる」の37.5%と「現在は取り組んでいないが、今後取り組む予定」の25.6%を合わせ、63.1%の企業が取り組みに前向きだった。「以前取り組んでいたが、現在は取り組んでいない」は2.6%、「取り組む予定はない」は15.1%、「わからない」は19.2%だった。

 働き方改革に「取り組んでいる」「現在は取り組んでいないが、今後取り組む予定」と回答した企業に最も重視する目的を聞くと、「従業員のモチベーション向上」が25.6%で最も多く、「人材の定着」(19.8%)、「生産性向上」(15.9%)、「従業員の心身の健康(健康経営)」(15.4%)、「円滑な人材採用」(8.9%)が続いている。

 働き方改革に「取り組んでいる」と回答した企業に、具体的内容をで聞くと(複数回答)、「長時間労働の是正」が79.8%で最も多く、以下「休日取得の推進」(61.8%)、「人材育成」(56.3%)などが続いた。取り組んで効果のある項目は「長時間労働の是正」(30.3%)、「休日取得の推進」(25.3%)などとなっている。

■時間に余裕が生まれたが、給与が下がった人も

 一方、マクロミルは、勤務先の働き方改革の取り組み状況や現在の意識を調査し、その結果を7月に発表した。調査対象は民間企業に一般職員として勤務する20歳から59歳の正社員1,000名で、調査期間は6月14日から15日にかけて。

 勤務先で実施されている取り組みで該当するものを聞くと、「有給休暇取得の推進」が35.6%で最も多く、以下、「長時間労働の見直し」(30.8%)、「育児や介護の支援」(25.1%)、「業務効率化の推進」(23.9%)、「フレックス勤務」(19.4%)が続いた。「いずれの制度も取り組んでいない」は32.7%だった。

 続いて、長時間労働の見直しに取り組む企業に勤める308名に、どのような変化があったのか聞くと、プラス面では「家族と過ごす時間が増えた」が最も多く、「休養が十分とれるようになった」「趣味や習い事をする時間が増えた」などの回答が多かった。その一方で「何も変わっていない」(33.1%)や「給与が下がった」(20.8%)といった意見もあった。

 働き方改革に前向きな企業が多く、長時間労働の是正など労働環境の改善を中心に取り組む動きが見られた。その結果、さまざまな効果が出始めているものの、従業員から見るとプラス面とマイナス面の両方を感じているようだ。

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