「自転車保険」の加入率トップは兵庫県の71.5%、加入が義務化されているかで地域差が

「自転車保険」の加入率トップは兵庫県の71.5%、加入が義務化されているかで地域差が

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 交通事故というと「自動車」のイメージが強いが、「自転車」での事故でも被害者/加害者が生まれる。自転車保険の加入が義務化されている地域とそうでない地域とで加入率に大きな差があることがわかった。

 通勤や通学、買い物、レジャーなど、身近で手軽に利用できる自転車だが、自転車事故の加害者に高額な賠償請求を命じる判決も複数出ている。こうした状況から自転車保険への加入を義務化する条例を設ける自治体が増えている。

 au損害保険株式会社は全国の男女2万811名を対象に「自転車保険加入状況の全国的な実態調査」を実施し、その結果を4月10日に発表した。調査期間は2018年12月27日から2019年2月11日。

 家族も含め、自転車事故に備える保険の加入状況を調べると、「加入している」と「おそらく加入している」を合わせた加入率は56.0%。都道府県別の加入率ランキングで1位になったのは「兵庫県」の71.5%で、以下、「京都府」(69.8%)、「滋賀県」(69.6%)、「大阪府」(67.8%)、「埼玉県」(66.9)が続いた。加入率が低かったのは「島根県」(34.4%)、「富山県」(34.5%)、「沖縄県」(36.5%)など。

 自転車事故に備える保険については自治体が加入を義務付けている地域があり、都道府県別で加入率がトップだった兵庫県は、平成27年10月から自転車損害賠償保険などへの加入が義務づけられている。条例によって加入が義務付けられている地域と、義務化されていない地域で加入率を比較すると、義務化地域の加入率が64.3%だったのに対して、非義務化地域の加入率は49.8%で大きな差が見られた。

 自転車事故に備える保険に加入するにはさまざまな方法がある。たとえば、日常生活における偶然の事故で、法律上の賠償責任を負った場合に保険金が支払われる「個人賠償責任保険」がその1つで、自動車保険や火災保険などの特約として加入できるほか、クレジットカードに付帯しているケースもある。

 個人賠償責任保険の補償範囲は広く、世帯のうち1人が加入すれば家族も補償の対象になるタイプが一般的だ。ただし、家族の範囲にはさまざまな条件があるほか、補償金額やサポートスタッフによる示談交渉の有無については保険によって異なるため、加入時に確認しておきたい。また、個人賠償責任保険は自転車事故で加害者になった場合のリスクには備えることができるものの、被害者になった場合のリスクはカバーされていないので注意が必要だ。

 自転車事故で被害者になった時のリスクにも備えたいという場合は、民間の保険会社が提供している自転車保険に加入するといい。必要な補償がパッケージになっており、死亡・後遺障害、入院、通院時も保険金が受け取れ、自転車事故以外でケガを負った場合も補償対象に含まれるプランもある。ただし保険料は補償金額によって異なるほか、示談交渉の有無も加入プランによって異なる。18歳以上74歳以下など、被保険者の年齢が限定されるプランもあるため加入時には注意したい。

 そのほかに知っておきたいポイントとしては、自転車安全整備士が点検確認した自転車に貼付される「TSマーク」がある。公益財団法人日本交通管理技術協会のウェブサイトによると、「TSマーク」は自転車安全整備店で自転車の点検整備を行い、安全な「普通自転車」であることを自転車安全整備士が点検確認したときに貼られるるシール(点検整備済証)のこと。

 この「TSマーク」には、傷害保険と賠償責任保険、被害者見舞金(赤色TSマークのみ)が付いており(付帯保険)、点検年月日と自転車安全整備士番号が記載された保険有効期間中のTSマーク貼付自転車に搭乗中の人が補償の対象となる。これによって一定の死亡・後遺障害と入院補償が受けられる仕組みになっている。

 自転車事故で加害者になってしまうと高額な賠償責任を負う可能性がある。万一に備えて自分が加入している保険の補償内容や不足範囲などをチェックしておくのがよさそうだ。

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