女性役員比率は4.2%どまり、女性役員ゼロ企業の割合が最も高かったのは「建設業」

女性役員比率は4.2%どまり、女性役員ゼロ企業の割合が最も高かったのは「建設業」

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 女性役員の登用は進んでいるものの、政府が掲げる「2020年までに10%」の目標に対して現段階では4.2%にとどまっている。

 東京商工リサーチは4月24日、上場企業3,490社の「女性役員比率 調査結果」を発表。この調査は東京証券取引所などすべての証券取引所に株式上場している企業のうち、2018年決算(1月期〜12月期)の企業を対象に、各企業の有価証券報告書の役員状況に記載されている男性・女性の人数を集計・分析したもの。調査における役員は、会社法上の取締役、執行役および監査役などとした。

 上場企業3,490社の2018年決算の役員総数は3万8,773人で、そのうち女性役員は前年より195人増加して1,662人、女性役員比率も前年から0.5ポイント上昇して4.2%になった。女性役員ゼロは2,223社(構成比63.6%)で多数を占めたものの、前年に女性役員ゼロだった企業のうち170社から2018年に女性役員が誕生しており、少しずつではあるが女性の役員登用が進んでいる。

 女性役員比率が前年より上昇した企業は上場企業3,490社のうち、501社(構成比14.3%)。最も増加率が高かったのは、コカ・コーラボトラーズジャパンホールディングスで前年比33.3ポイントアップ。同社は役員総数9名に対し、女性役員3名で前年は女性役員がゼロだった。次いで、三洋堂ホールディングスの同25.0ポイントアップ、蝶理の同20.0ポイントアップの順。上位13社のうち、6位のセルシードを除く12社で、前年は女性の役員登用がゼロで、女性の役員登用が進んだ。

 業種別の女性役員比率は、10業種のうち「水産・農林・鉱業」を除く9業種で前年を上回り、最も高かった業種は「小売業」の6.2%(前年5.7%)で、以下「サービス業」の6.1%(同5.5%)、「金融・保険業」の5.7%(同5.1%)、「電気・ガス業」の5.5%(同5.1%)、「不動産業」の5.1%(同4.4%)が続いた。

 女性役員ゼロ企業の割合を業種別にみると、最も高かったのは「建設業」の73.8%(157社のうち116社)で全業種中で唯一7割を超え、女性役員比率も2.6%と全業種で最も低かった。以下、「卸売業」の69.8%(328社のうち229社)、「製造業」の69.3%(1,441社のうち999社)の順で続いている。女性役員ゼロ企業の割合が最も低かったのは「電気・ガス業」の29.1%(24社のうち7社)だった。

 一方、アデコ株式会社は、課長職相当以上の管理職として働く女性550名を対象に「働きがいや昇進のきっかけなどに関する意識調査」を実施し、その結果を2月21日に発表した。調査時期は2018年12月20日から25日。

 管理職になるにあたって重視したことを複数回答で聞くと、「仕事のやりがい」が58.9%で最も多く、「給与」(47.1%)、「経験やスキルを活かせる」(45.5%)、「職務の範囲」(41.6%)などが続き、職務内容や仕事内容に関する回答が高くなる傾向にあった。

 採用や昇進における男女差について聞くと、50.0%が「男女差はない」と回答したものの「男性が優遇されている」が43.6%で、「女性が優遇されている」の6.4%を大きく上回った。また、女性管理職を増やすために必要な制度を複数選択で聞くと、「フレックスタイム」(47.5%)、「育児・介護サポート」(36.9%)、「育児休業」(34.0%)、「テレワーク」(32.2%)などの回答が多かった。

 政府は上場企業の女性役員の割合について「2020年までに10%を目指す」目標を掲げているものの、現時点で計画実現は厳しいものになっている。目標達成には女性が柔軟に働ける職場環境の整備が一層重要になりそうだ。

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