働き方改革のしわ寄せは中間管理職に? 人事部の現状認識にズレ

働き方改革のしわ寄せは中間管理職に? 人事部の現状認識にズレ

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 働き方改革が進んでいる企業では、6割の管理職が「業務量が増加した」と回答。現場にいちばん近い管理職は、改革と現実の間で板挟みになっているようだ。

■働き方改革のしわ寄せが中間管理職に?

 働き方改革が進む一方で、中間管理職の負担感が増している。パーソル総合研究所は10月3日、「中間管理職の就業負担に関する定量調査」の結果を発表した。この調査における「中間管理職」は、現場に一番近いファーストライン(第一階層)の管理職を指す。

 まず、働き方改革が進んでいる企業群では、中間管理職自らの業務量が増加したとの回答割合が62.1%となったのに対して、改革が進んでいない企業群では48.2%、全企業の平均は52.5%となった。

 働き方改革が進んでいる企業群では組織の業務量の増加は69.0%(進んでいない企業群では36.3%)、人手不足は65.7%(同44.2%)、時間不足から付加価値を生む業務に着手できないは56.9%(同42.3%)となった。

■人事部は管理職の課題を理解していない

 中間管理職本人が課題と感じている割合が高かったのは、1位=人手不足(57.5%)、2位=後任者不足(56.2%)、3位=自身の業務量の増加(52.5%)。

 一方、中間管理職が抱えている課題だと人事が考える割合が高かったのは、1位=働き方改革への対応の増加(52.0%)、2位=ハラスメントの対応の増加(42.7%)、3位=コンプライアンスの対応の増加(38.7%)だった。中間管理職本人は、人材や時間の不足を感じているが、人事の意識は法やリスクへの対応に偏っているようだ。

 中間管理職を負担感の高さに応じて「高群」「中群」「低群」に分けると、「高群」では様々な問題を高い割合で抱えている。

 高群は「残業が増えた」が47.7%(低群は40.2%)、「仕事の意欲が低下した」が23.8%(同18.6%)、「転職したい」が27.0%(同20.0%)、「学びの時間が確保できていない」が63.0%(同41.1%)、「時間不足から付加価値を生む業務に着手できない」が64.7%(同38.7%)。

 働き方改革が本当の意味での改革ではなく、管理職へのしわ寄せで成り立っているとしたら、継続することは難しくなりそうだ。

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