イデコは早めに受給できる? 例外ケースとは

イデコは早めに受給できる? 例外ケースとは

60歳以降での受取りを前提としているイデコの資産 それより前に受け取れる例外ケースを紹介

 個人型確定拠出年金(愛称「iDeCo」、以下イデコ)として積み立てたお金は、60歳になってから老齢給付金として受け取るのが基本的な受給方法だ。しかし、障害を負った場合、死亡した場合、イデコの加入資格を失った場合など、例外的に60歳到達前に受給が認められることがある。それぞれのケースについて、詳しく見ていこう。

■障害給付金

 まず、60歳前に受給可能となるのが、病気やケガなどで一定の障害を負った場合だ。法令で定める高度障害の状態になった場合、その疾病が続いた状態で1年6ヶ月経過すると、障害給付金の請求をすることができる。

 受け取り方法は5〜20年の有期年金または終身年金から選べ、年金規約の規定によっては一時金での受け取りや年金との併用も可能だ。障害給付金は、受け取り方法にかかわらず全額非課税となる。なお、障害給付金の受給者となると、以降は新たな拠出はできず、運用指図者として運用指図のみ行う。

■死亡一時金

 万が一、加入者が死亡した場合には、イデコの資産は遺族が請求することで死亡一時金として支払われる。死亡後3年以内に支給が確定すると、みなし相続財産として相続税の課税対象となり、法定相続人1人につき500万円(他の退職手当などを含めた額)までは非課税だ。「一時金」なので、分割での受け取りは指定できない。

■脱退一時金

 今まで、企業型確定拠出年金制度のある会社を退職し、その後個人型への加入資格のない人の救済措置として、脱退一時金の受け取りが認められるケースがあった。しかし、2017年からは現役世代の誰もがイデコに加入できるようになり、脱退一時金の支給要件がますます厳しくなった。

 運営管理期間によっても異なるが受給できるのは、企業型確定拠出年金を脱退する際に資産額が1万5000円以下の場合や、年金保険料免除者で、かつ資産額が25万円以下の場合などに限られる。脱退一時金は、一時所得として所得税などの課税対象となる。支給要件についてはルールが細かく定められている。自分が受給の要件を満たしているのか不明な場合は、確定拠出年金法に定める記録関連運営管理機関・JIS&T (ジスアンドティー)のイデコ用サイトから調べることが可能だ。

 確定拠出年金制度で積み立てたお金は60歳以降での受取りを前提としており、それ以前に受給できるのは、障害給付金や死亡一時金といった万が一の状況に置かれた場合だけだ。脱退一時金の支給が認められるのも、ごく限られたケースであり、やめたくなったからといって途中で脱退することはできない。そのことを踏まえた上で、イデコを活用したマネープランが必要となる。

(マネーライター・永井志樹子)

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