金融機関が破綻! 「iDeCo」イデコのお金はどうなるの?

金融機関が破綻! 「iDeCo」イデコのお金はどうなるの?

商品提供金融機関が破綻した場合、イデコのお金はどうなるのか?

 個人型確定拠出年金(愛称「iDeCo」、以下イデコ)は、60歳を迎えるまで加入するのが原則だ。加入の時期によっては何十年もの長い期間付き合うことになるため、途中で金融機関が破綻する場面に出くわすかもしれない。そんなとき、私たちの資産は一体どうなってしまうのだろうか。今回は、加入者のお金がどのように守られるのか、その仕組みを探ってみた。

■イデコの資金は口座のある機関が破綻しても全額守られる

 まず、拠出後のお金の流れから見ていこう。イデコの口座は自分で選んだ金融機関(運営管理機関と呼ぶ)で作るが、実は受付窓口となる運営管理機関では、加入者のお金には一切触れない。加入者が拠出したお金は信託銀行へと移され、信託銀行が商品の買い付けを行っている。そのため、加入した運営管理機関が破綻したとしても、年金資産には関わっていないため、お金がなくなる心配はない。また、信託銀行が破綻した場合であっても、加入者の年金資産と会社固有の資産は分別管理することが義務付けられているため、全額守られる。

■投資信託の運用会社が破たんしても資金に影響なし

 では、商品を提供する会社が破綻した場合はどうだろうか。運用益非課税のイデコでは、元本変動型である投資信託は資産配分の中心としたい選択肢だ。投資信託は、販売会社や運用会社といった複数の金融機関が関わって成り立っているが、どの会社が破綻したとしても、加入者のお金が減ることはない。ここでも、集められた加入者のお金は信託銀行が管理をしており、信託銀行が運用会社の指示により株や債券などの売買を行っている。そのため、販売会社や運用会社の倒産リスクとは切り離されている。

■元本確保型の商品では一部保護されない可能性も

 投資でリスクを取りたくない人にとっては、定期預金や保険といった元本確保型の商品も選択肢となるだろう。ただ、元本確保型の筆頭とも言える定期預金は、ペイオフの対象となり、元本1000万円とその利息分だけが保護の対象となる。これは、ひとつの金融機関に関しての限度額であり、イデコ以外にも預金があれば、それも合算した上で1000万円までとなる。超えた部分は、残余財産の状況により支払われない可能性がある。同一の金融機関で、確定拠出年金以外に普通預金や定期預金などがあり、1000万円を超えそうな場合は他の金融機関に預け替えるといった対策をとるのが望ましいだろう。

 また、元本確保型に保険商品を取り扱っているプランもある。生命保険や損害保険は、提供元である保険会社が破綻した場合に、責任準備金や保険金、返戻金の90%までが補償される。安全性の高い元本確保型の商品は、全額が保護されるわけではないため、破綻時には弱い側面があると言える。

 一部保護されないお金もあるが、大切な年金資産がそっくりそのまま消えてしまうことがないよう、金融機関や商品ごとにセーフティネットが張り巡らされている。金融機関の信用力にも目を向けつつ、イデコでしっかりとお金を積み立てていこう。

(マネーライター・永井志樹子)

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