中国が輸入禁止で大打撃! 食べて恩返ししよう「台湾パイナップル」大研究

台湾で一番人気がある金鑽(きんか)パイナップル

中国の禁輸で行き場を失った台湾パイン。今後、日本はその輸入量を増やすという。そこで、現在流通しているフィリピン産との違いや、生以外の食べ方を現地在住者や専門家に聞いてみた。これでパイナップルの見方が少し変わるぞ!

* * *

■パイナップルは縁起担ぎの食べ物!

005.jpg

中国政府は「昨年以降、複数回にわたって害虫を検出した」という理由で、3月1日から台湾産パイナップルの輸入を停止した。

台湾貿易センター東京事務所の陳 英顯(ちん・えいけん)所長が語る。

「昨年、台湾が中国に輸出したパイナップルの検疫の合格率は99.7%です。10月以降は100%合格しています。ですから、その理由はおかしいと思います」

陳氏によると、台湾のパイナップルの年間輸出量は約4万3000tだ。そのうちの約9割、3万8700tを中国が占める(ちなみに日本の輸入量は約2100t)。3月から収穫シーズンが始まる台湾のパイナップル農家にとって、中国のこの措置は大打撃。

そこで、このニュースを知った日本人の間では、東日本大震災のときに約200億円の義援金を送ってくれた台湾のために、ツイッターなどで「#台湾パイナップルを食べよう」と盛り上がりをみせたのだ。

これに対し、台湾の蔡 英文(さい・えいぶん)総統も「台湾産パイナップルを応援してくださる日本の皆さん、ありがとうございます! 台湾産パイナップルはそのまま食べるのも最高なんですよ! ぜひ食べてみてください!」と3月3日にツイッターで答えている。

現在、日本が輸入している生パイナップルの約94%がフィリピン産だ(2018年財務省貿易統計)。フィリピン産と台湾産では、どう違うのか?

「フィリピン産のパイナップルは酸味が強いのですが、台湾産はとても甘く芯まで食べられます。今、台湾で一番人気があるのは『金鑽(きんか)』パイナップルで、沖縄でもこの品種(台農17号)を多く栽培していますよ」(陳氏)

台湾在住10年の女優・タレントの大久保麻梨子氏も台湾産パイナップルのおいしさに驚いているという。

「台湾パイナップルは、特に夏の旬の時期の熟したものは蜜を含んでいて、とにかく甘く驚きました。そして、とてもジューシーです。芯の部分も硬くなく食べられるのですが、慣れてくるとそのシャキシャキとした食感がクセになります。

また、パイナップル(鳳梨)は台湾語で財運や幸運を運んでくる『旺?(オンライ)』という言葉と発音が似ているため、縁起かつぎとして食べたり、飾られたりしています」

そのまま生で食する以外の食べ方はあるのだろうか?

「排骨(パイコー/骨付き豚肉のスペアリブ)とゴーヤーとパイナップルのスープは、コクがあるのにサッパリしていて定番の台湾料理です。また、ハムとパイナップル入りのチャーハンも人気がありますし、ラーメンやカレーに入れる人もいます」(大久保氏)

台湾流の食べ方もいいが、日本人の口に合うメニューにアレンジするとどうなるのか。料理研究家の河瀬璃菜(かわせ・りな)氏に聞いた。

「安いお肉を生のパイナップルに漬け込むと分解酵素の働きで、お肉が柔らかくなります。また、細かく切ったパイナップルとオリーブオイル、塩、コショウ、酢を混ぜるとドレッシングになりますし、パイナップルは甘味と酸味があるので、砂糖の代わりに甘みづけとして使うこともできます。意外といろいろな料理に使えるんですよ」

現在は限られたスーパーのみで販売されているが、今後、全国の大手スーパーなどでも販売される予定だという。

もし、見つけたら、これから紹介するレシピでぜひ食べてみてほしい。鳳梨好吃(オンライハオツー/パイナップルはおいしいぞ)!

■豚肉とパイナップルのショウガ焼き

001.jpg

材料(1人分) 
◎豚ロース肉(ショウガ焼き用厚切り肉)...200g ◎小麦粉...適量 ◎ゴマ油...適量 ◎キャベツ(千切り)...あれば 

(A)○ショウガ(すりおろす)...小さじ1 ○パイナップル(細かく刻む)...100g ○醤油...大さじ2 ○みりん...大さじ1 ○酒...大さじ1 

作り方 
(1)豚ロース肉の筋を切り、塩、コショウで下味をつけてから、表面に小麦粉を薄くふる。
(2)中火で熱したフライパンにゴマ油をひき、(1)をこんがりと焼き色がつくまで焼く。
(3)(2)に混ぜ合わせた(A)を入れ、とろりとなるまで煮詰める。
(4)皿にキャベツを盛り、(3)を盛りつける。

■パイナップルのアヒポキ(マグロ)丼

002.jpg

材料(1人分) 
◎マグロ(刺し身用)...100g ◎パイナップル...70g ◎アボカド...1/4個 ◎赤タマネギ...1/4個 ◎ご飯...1膳分 ◎青ネギ(小口切り)...適量 

(A)めんつゆ(3倍希釈)...大さじ2 ○ニンニク(すりおろす)...ひとかけ ○ゴマ油...小さじ1 

作り方 
(1)マグロをぶつ切りにする。パイナップル、アボカドは1cm角に切る。赤タマネギは薄切りにする。
(2)ボウルにマグロ、アボカド、パイナップル、赤タマネギ、(A)を入れて軽く合わせたら、ラップをし冷蔵庫で15分おいて、味をなじませる。
(3)器にご飯、その上に(2)を盛りつけ、青ネギをちらす。

■パイナップルのドライカレー

006.jpg

材料(1人分) 
◎鶏もも肉...150g ◎パイナップル...80g ◎タマネギ...1/4個 ◎ニンニク...ひとかけ ◎ショウガ...ひとかけ ◎パセリ...適量 ◎ご飯...1膳分 ◎目玉焼き...お好みで ◎レーズン...適量 ◎塩、コショウ...少々 ◎バター...10g ◎カレー粉...大さじ1 ◎醤油...大さじ1 

作り方 
(1)鶏もも肉をひと口大に切り、塩、コショウで下味をつける。タマネギ、ニンニク、ショウガ、パセリをみじん切りにする。パイナップルを1cm角に切る。
(2)中火で熱したフライパンにバターを溶かし、ニンニクとショウガを香りが立つまで炒め、鶏もも肉、タマネギを入れしっかりと火が通るまで炒める。
(3)(2)にご飯、カレー粉、パイナップルを入れ、炒め合わせたら?油を回しかけ、塩、コショウで味を調える。
(4)(3)を皿に盛り、目玉焼きをのせてパセリ、レーズンをちらす。

■パイナップルのタコライス

003.jpg

材料(1人分) 
◎合いびき肉...150g ◎パイナップル...70g ◎タマネギ...1/4個 ◎ニンニク...ひとかけ ◎ご飯...1膳分 ◎レタス...2枚 ◎ミニトマト...5粒 ◎シュレッドチーズ(細かく切られたチーズ)...20g ◎トルティーヤチップス...適量 ◎オリーブオイル...適量 ◎塩、コショウ...少々 

(A)トマトケチャップ...大さじ2 ○ウスターソース...大さじ1  ○チリパウダー...小さじ1 ○カレー粉...小さじ1 

作り方 
(1)パイナップルは1cm角に切る。タマネギ、ニンニクは みじん切りにする。ミニトマトはヘタを取って4等分に切る。レタスは食べやすい大きさにちぎる。
(2)中火で熱したフライパンにオリーブオイルをひき、ニンニクを香りが立つまで炒める。タマネギ、合いびき肉を入れ、色が変わるまで炒める。
(3)(2)に(A)とパイナップルを加えて炒めたら、塩、コショウで味を整える。
(4)皿にご飯を盛り、レタス、(3)、シュレッドチーズの順にのせ、パイナップル、ミニトマト、トルティーヤチップスを飾る。

取材・文/村上隆保 撮影/村上庄吾(料理)

関連記事(外部サイト)

×