「ワークマン」が一般向けに投入し、おしゃれに進化して街歩きもOK! 男のファン付きウエア大研究

「XEBEC(ジーベック)」の空調服ベスト。ポリエステル素材で軽く、街歩きにも最適。膨らみを抑えたシャープなシルエットが特長

電動ファンで空気を送り込み風で体を冷やす。炎天下で働く人たちの必須アイテム、ファン付きウエア。それが今、おしゃれ&カジュアルになって一般人にも注目されている。実際の着心地は? 買うときに注意することは? 選び方のコツをプロに聞いた!

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■連続稼働時間と風量をチェックせよ!

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今年の夏は暑い!

関東甲信地方では統計開始以来、最も早い梅雨明けとなり、全国観測史上初めて6月に40℃を記録。東京では35℃を超える猛暑日が9日間も続き、全国各地で熱中症警戒アラートが発表されるなど、すでに酷暑が始まっている。

そのためか、今、大注目されているのが〝ファン付きウエア〟だ。

週プレが全国の20~40代の仕事で外にいることが多い男性300人に行なったアンケートでは、約70%の人がファン付きウエアを知っていて、すでに着ている人は約15%、着たいと思っている人は約48%という結果になった。注目度はバツグンだ。

ファン付きウエアは、建築現場などで作業をしている人がよく着ている服で、小型の電動ファンが服の中に風を送り込み、汗を蒸発させて体を冷やす仕組み。

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かつて工事現場の親方として働いていた経験のあるお笑い芸人のオヤカタくんが、ファン付きウエアについて語る。

「ファン付きウエアは、株式会社空調服が開発した商品で、2004年頃から発売されてました。でも、実感として職人さんが着始めたのは5年くらい前っすね。ただ、その頃のファン付きウエアは、めちゃめちゃダサかった。だから、若い職人はあまり着ていませんでした。

でも、一度着ると本当に涼しくて手放せなくなるんです。そして、今は逆に夏に現場でファン付きウエアを着ていないと『おまえ、頭おかしいんじゃないか』と言われるくらい。何しろ、ファン付きウエアがない時代は、作業時に口から泡を吹いて倒れる職人がいたくらい暑かったっすから。

だから、一般の人も夏にファン付きウエアを着るのはオススメです。営業の人が外回りのときに着ていくといいんじゃないっすかね」

ファン付きウエアを真剣に比較しているオヤカタくん。超暑い日は、体を拭くとスースーするボディシートを使うとより効果的と言う

では、ファン付きウエアはどのように選んだらいいのか。職人工具専門店「秀久(ひでひさ)」のメディアディレクターで、工具などを紹介するユーチューブ『hidehisa17』を運営しているユーチューバーのまさおさんが教えてくれた。

「ファッション性の高いファン付きウエアが増えたのは、2、3年くらい前からです。理由はインスタグラムにカッコいい写真を載せたいと思う職人さんが多くなったから。その需要を満たすためです。そして、今年はそれが一気に爆発して、よりおしゃれに、よりカジュアルなものが出ています。

今、うちのお店で一番売れている服のメーカーは『バートル(BURTLE)』。次が『寅壱(とらいち)』や『アイズフロンティア(Ⅰ'ZFRONTIER)』ですね。ほかにもワークマンさんの『ウィンドコア(WindCore)』も人気と聞いてます。

ただ、ファン付きウエアで重要なのは、服よりもファンとバッテリーなんです。バッテリーの連続稼働時間、充電時間、風量などがメーカーによって違ってくるからです。

僕が個人的に検証した結果では、バートルのバッテリーが総合的に一番良かった。最強の17Vモードで1時間使用したのち、自動的に12Vモードに下がって5時間使用可能(合計6時間使用可能)。最初から12Vモードにしておけば7.5時間も使える。

しかも、充電時間は3.5時間と検証したバッテリーの中ではトップクラスで、風量も同じくトップクラスでした。ちなみに、次に性能が良かったのは『桑和(そうわ)』です。

なぜ、バッテリーが重要かというと、ファン付きウエアは、多くのメーカーでバッテリーとファンの使い回しができる。専用のウエアは空いている穴のサイズが同じものが多いんです。だから、ファンとバッテリーをワンセット買っておけば服はいろいろ替えて着ることができるんです」

職人などのプロに人気の高いバートルのファンとバッテリーセット。ファンの中央にある「B」マークがおしゃれ

ちなみに、バートルのファンとバッテリーのセット価格はいくらくらいですか?

「ファンとバッテリーで2万円弱。服が約5000円なので、合計で2万5000円くらいかかってしまいます。ちょっと高いですよね。でも、これはプロ仕様です。一般の人は、ここまでのスペックを必要としないでしょう。そこで、僕が仕事ではなく、プライベートで着るんだったら、1万5000円くらいのものを買います。

そのときにチェックするのが、連続稼働時間と、風速ではなく〝風量〟です。ファン付きウエアは、服の中に風を送り込んで、どれくらい汗を蒸発させられるかがポイントになるので、風速よりも1秒間に何リットルくらい風を送り込めるかの風量を重視して選んでください。1万5000円以下のバッテリーも売っていますが、安いものは稼働時間が短かったりするので、よく確認したほうがいいと思います」

専用ウエアは自分が好きなものを選んでいいんですよね。

「はい。お店ではよくワンサイズ上のものを薦めるんですが、それは服の中で風を循環させるためにスペースが必要だからです。でも、ワンサイズ上のものだと、服が膨れてしまいます。

僕は職人さんほど外にいる時間が多くないので、ジャストサイズを着ています。もちろん、その分涼しさは軽減しますが、ちょっと出かけるくらいなら十分です。仕事でガンガン使わないならジャストサイズでもいいと思います。

あと、冷房の効いているお店に行ってファン付きウエアを試着しても、あまり効果はわからないはずです。汗をかいているときに汗を冷やすから涼しくなるんです。ですから、試着するなら、その前に外を軽くランニングしてください。今ならすぐに汗をかくでしょう。すると『わー、これヤベーわ』と感じるはずですから」

ファン付きウエアは、ワークマンが安価なカジュアル路線を投入したり、紳士服のアオキやスポーツメーカーのデサントも参入するなど、街歩きを前提にした服へと進化している。また、キャンプや釣り、ゴルフなどのアウトドアで利用する人も増えている。

記録的な酷暑を乗り切るには、必須アイテムになるかもしれない。

「BURTLE(バートル)」のエアークラフト、フード付きベスト。ナイロン素材。ツートンカラーで街歩きにも使える。フードの耳の部分がメッシュになっている

「BURTLE(バートル)」のエアークラフト、ベスト。ポリエステル素材。襟元には保冷剤が入るポケットがある。白いカムフラージュ柄は見た目も涼しい

「WindCore(ウィンドコア)」のフード付きベスト。ポリエステル素材。裏アルミコーティング加工で遮熱機能がある。また、撥水・UV加工も

●オヤカタくん 
1985年生まれ、埼玉県出身。お笑い芸人。以前、工事現場で親方として仕事をしていた経験がある。着ているファン付きウエアは職人工具専門店「秀久」のオリジナル商品。
公式Twitter【@oyakata_sgak】

●ちとせよしの 
2000年生まれ、佐賀県出身。グラビアアイドル。以前、鉄工所に勤務していた経験があり、ファン付きウエアには親近感がある。
公式Twitter【@chitose_yoshino】

取材・文/村上隆保 撮影/村上庄吾

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