暗闇ボクササイズ「bーmonster」がフィットネス界で大ブレイク中! 20代前半で起業した塚田姉妹に聞く、中毒者が続出する理由

暗闇ボクササイズ「bーmonster」がフィットネス界で大ブレイク中! 20代前半で起業した塚田姉妹に聞く、中毒者が続出する理由

「bーmonster」社長である姉の塚田美樹さん(左)と、妹で副社長の眞琴さん

EDMなどのダンスミュージックが爆音で流れる薄暗いスタジオ。パフォーマー(インストラクター)の動きに合わせて、クラブで踊るようにサンドバックを叩き、滝汗をかく。消費カロリーは45分間で、なんと1000キロカロリー! それが暗闇ボクシング・フィットネス「bーmonster」だ。

bーmonsterは2016年6月に創業された。それからわずか3年弱で国内外に10店舗をオープンし、昨年は年商22億円を達成。会員は若者を中心に1万人を超え、今、フィットネス界に大旋風を巻き起こしている。

そんなbーmonsterの創業者は塚田美樹さん、眞琴さんの姉妹。ふたりが起業したときの年齢はなんと、姉・美樹さんが23歳、妹・眞琴さんが22歳の時だった。 創業のきっかけ、人気の秘密をふたりに直撃。話題の暗闇ボクシングの魅力に迫ってみた!

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ーーここ最近「bーmonster」のことをよく耳にします。ダイエット目的で通い出し、いつの間にかハマっているとか、キツイけど楽しいなどの声がネット上に溢れていて。週プレに関係するタレントやアイドルで通う人も多く、なかには「週に6回通ってる」なんて人もいました。そこで「bーmonster」の魅力について伺えればと思うんですが、まずはどんな経緯で始めたんでしょうか?

塚田美樹さん(以下、美樹さん) 私の家では、年始に家族でその年の目標を発表し合うんです。3年前、たまたま二人ともボクシングで痩せることを目標にしたんですね。近所のボクシングジムに行ったんですけど、まるで面白くなくて。ニューヨークにいる友人にその話をしたら、こっちにはこんなのが流行ってるよって教えてもらったのが、暗闇ボクシング。二人で向こうへ旅行した際、行ってみたら、すごく感動して。ちょうどその頃、大学の卒業前だったので、自分たちで起業しました。

塚田眞琴さん(眞琴さん) 両親が起業していて、「将来は会社を経営してほしい」と二人とも小さい頃から言われていたんです。私も大学生だったんですけど、学校に未練もなかったので辞めて、姉と一緒にやることにしました。その年の6月には最初の店舗を銀座にオープンしました。

ーー当時、お二人ともまだ20代前半ですよね? 起業するにあたり不安はなかったんですか? しかも銀座に店舗って、お金だって相当かかるでしょ。

美樹さん 最初2億円かかりました。でも不思議と不安はまるでなかったですね。まぁ、なんとかなるかなって(笑)。

眞琴さん 失敗を考えず思い切りやれたのがよかったのかもしれません。実際、オープンから3ヶ月後には満員になって、年内には青山に2号店をオープンしましたから。

ーーすごい! でも人気なのもわかる気がします。実際にbーmonsterに行って思うのは、フィットネス・ジムのイメージを超えたエンタメ感。各店内はニューヨークの地下鉄やサーカスなどをテーマにデザインされていて、スタジオに入ると暗闇の中にサンドバッグ。体を動かす前から非日常感があってワクワクします。

美樹さん エンタメ感は特に重視しています。フィットネスではあるんですが、フィットネスっぽくないものにしたかったんです。

ーーで、EDMが鳴り出すと、何十人ものお客さんがインストラクターの動きに合わせボクシングフィットンスを始める。そのインストラクターたちも美男美女ばかりです。

眞琴さん bーmonsterではインストラクターをパフォーマーと呼ぶんです。「教える人」でなく、「魅せる人」という意味で。

美樹さん パフォーマーはフィットネス経験者は少なくて、ダンサーやアパレル出身の人が多いです。あと舞台女優とか。面接もリズム感とルックスを重視しています。ルックスといっても大事なのは顔立ちより、雰囲気です。最近は普段着で来てもらって、それもチェックさせてもらってます。

ーータレントやアイドルのオーディションのようですね。

美樹さん 個性的な人が大勢来ますよ。面接の時、名前と写真だけの履歴書を持ってきて自分をアピールする人がいたり。魅力的だったので、採用しましたけど(笑)。

眞琴さん パフォーマーにとって、スタジオはライトを浴びて自分たちを表現するステージなんです。ウチではレッスンも「教える」の意味から離れ、プログラムと呼ぶんですが、中にはそのプログラムが毎回キャンセル待ちとなる人気パフォーマーもいます。

ーーただそのプログラムが、パリピのようなノリで楽しいだけかというとじつは違いますよね。45分間、腕立て伏せなど基礎運動を組み合わせたサーキット、シャドウボクシング、サンドバッグの構成ですごくキツい。自分も受けさせてもらいましたが、初めて受けた時は5分で心拍数が激上がりで瀕死状態でした!

美樹さん だからいいんですよね(笑)。すごくキツいから終えた後、爽快感があり、達成感もある。自分はこんなにやってるんだってステータス感だってあるし。だから続けたくなるというか。メンバー様(会員)の中には1日に3〜4プログラムを受ける方もいます。それくらい中毒性があるみたいで。

ーー1日に3〜4回!(絶句) 一回受けただけでも痩せそうです!

眞琴さん 一回では無理ですけど、1ヶ月で4〜5キロ減るとか言う人はいますね。あと3ヶ月で体脂肪率が25%から6%に減った人がいたりとか。

ーープログラムはどう作っているんですか?

眞琴さん 専門チームが45分間のプログラム+アフターバーン効果で1000キロカロリー消費を目安に作っています。プログラムはパフォーマーごとにすべて異なっていて、vol1、vo2と増えていきます。

ーーシンガーやアイドルが強力な新曲を出すみたいな感じで、やはりエンタメ感があります。ちなみにネットでは、お客さんの「攻略」「完全制覇」といった言葉を見かけます。サーキットからパンチ、ディフェンスのコンビネーションまでオールクリアしたいと。まるで、昔流行った「ダンスダンスレボリューション!」のような音ゲーを攻略するような。

美樹さん そういうゲーム性はあります。プログラムの動きをコリオ(振り付け)と呼んでいるんですけど、最初はできていないけど回を重ねるうちに段々できていく。それも楽しいんだと思います。

眞琴さん あと、グループ・フィットネスだからやり通せるというのもありますね。みんな最初はバラバラですけど、終盤に向かうにつれみんなの息が合って動きも揃ってくる。全員が一体となるムードが自然とやる気を作り出すんじゃないですかね。

ーーひとりで黙々とやるのもいいけど、大勢でやるとつられて確かに盛り上がります。あとbーmonsterは最新設備を随時、取り入れています。例えば胸にベルトでつけて心拍数から消費カロリーまでを図る端末「ポラール」を導入し、無料貸し出したりしたり。

美樹さん そうですね。あとスタジオ内を映像で覆って空間を演出するプロジェクションマッピングを取り入れたり、最近だと電気刺激で効率よく負荷を高めるEMSスーツをレンタルしたり。フィットネスとエンタメ双方で最新設備は取り入れるようにしています。 なぜかというと、暗闇フィットネスって一時的な流行りで、すぐにブームが去るだろうって思われる方が多いんです。だから、そうならないために常に最先端でい続けたいんです。もちろん失敗もありますけどね。自宅でもできるよう、プログラムのストリーミング配信もやってるんですけど、それがあまり伸びなかったり。いずれはVRと結びつけて展開できないか考えています。

ーー常に攻めの姿勢! いまや本メンバーが1万人で年商22億。3年間でその業績はすごいです。

眞琴さん 今のところ順調ですね。本当にありがたいです。

美樹さん でも数字を追ってやってきたわけじゃないんですよ。お店ができてはパンクして、新しいお店を作ってを繰り返したら、たまたまそうなっただけで、数字にはあまり自覚がないんです。

ーーおふたりがbーmonsterの経営で最も大事にしていることはなんでしょう?

美樹さん スピード感と変化です。やはり止まっていることは退化していくことだと思っていて。だから現状に満足せず、変わり続けることは大事にしています。

眞琴さん そもそも私たち自身、飽き性なんで、変化がないとつまらないですしね(笑)。あと挑戦を恐れないこと。以前、大きな会場にメンバー様を大勢集めるフェスのようなことをやってうまくいかなかったことがあるんですが、そういう失敗もやってみないとわからない。ショックは受けたけど尻込みしないよう自分に言い聞かせています。

ーーそうした変化や挑戦への意欲はお二人がお若いからというのもありそうですね。

眞琴さん 確かにそうかも。

美樹さん 上の世代の人と話をしていて、新しいことを言うと、まず否定から入る方っていますもんね。新しいものに興味を持って、いいと思ったらどんどんbーmonsterに取り入れていきたいと思っています。

ーーでは今後のビジョンは?

美樹さん いまは海外を視野に入れています。現在、上海に2店舗あるんですけど、もっと増やしたいです。

眞琴さん 最終的にはニューヨークに出店したいですよね。暗闇フィットネスの本場へ、逆輸出というか。

美樹さん しかも自分たちは絶対に勝てると思っています。海外のフィットネスに視察に行っても、bーmonsterのエンタメ感は相当なもの。今後も進化し続けて、世界をあっと言わせたいですね。相変わらず不安はありません!

(写真提供: bーmonster)

取材・文/大野智己 撮影/武田敏将

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