外環道、五輪に間に合うかも 用地買収が大幅進展 「順調超えた」の声も

外環道 用地買収が大幅進展

外環道、五輪に間に合うかも 用地買収が大幅進展 「順調超えた」の声も

外環道、五輪に間に合うかも 用地買収が大幅進展 「順調超えた」の声も

用地取得のイメージ図。法律に定められた大深度地下よりも浅い部分における用地を取得する必要がある(画像出典:国土交通省)。

2020年までの開通を目指し計画が進められている「外環道東京区間」。2016年度半ばまでの用地取得完了が期限とされていましたが、まだ完了していないにもかかわらず、目標に間に合う可能性が出てきたそうです。どういうことでしょうか。

外環道、目下の課題は「用地取得」

 2016年9月14日(水)、「東京外かく環状道路 関越〜東名(外環道東京区間)」に関する事業連絡調整会議が開催され、用地取得の進捗状況が報告されました。

 それによりますと、2016年2月から8月までの6ヶ月間で、全体の用地進捗率は78%(+9%)になったものの、まだ744件が未取得であるとのことです。

工事の関係上、最も用地取得完了が急がれる大泉JCT周辺に関しては、以前から「2016年度半ば」が期限とされていましたが、買収で17件、区分地上権(地下40メートルより浅いところにトンネルを通す権利で、立ち退きは必要ない)で17件、合計34件残っています。

 2016年度半ばといえば、まさにいまです。いま、用地取得が完了していないということは、もはや目標である「2020年東京オリンピック・パラリンンピックまでの開通」は不可能になったのではないか――そんな疑問が湧きますが、報告では「課題はあるが、開通の可能性について引き続き検討していく」とされています。

 関係者に内情を尋ねたところ、このような答えが返ってきました。

「確かに大泉地区の用地取得は2016年度半ばまで、となっているけど、工事には順番があるので、先に必要な区域から優先的に進めている。だから、『もう間に合わない』というところまでは行っていない」

つまるところ、用地買収は順調なのか

 他の地域を見ても、中央JCT地区で残り10件、東名JCT地域で残り21件と、用地買収に関してはかなりゴールが近づいています。

 区分地上権のほうは、それぞれ198件(中央地区)、142件(東名地区)と残件数が多いですが、それらについても、先に必要なところを優先してきたからで、残りは今後、力を入れるようです。確かに区分地上権取得率はこの半年間、中央・東名地域でそれぞれ20%以上も上昇し、ピッチが上がっているのがうかがえます。

 つまり、外環道の用地取得は順調と見ていいのでしょうか。

「順調を超えている、といってもいい。外環道はまだ用地取得を始めて6年。通常ならここまで行くのに10年はかかっている」(関係者)

 用地取得が一番遅れているのは、青梅街道インター地域ですが、これも工事の優先順位が関係しているのが実情。仮に青梅街道インター地域の用地取得が間に合わなくても、本線は大深度地下を通るので、インターだけ後から接続することも技術的には可能です。

間に合えば奇跡的な偉業 残された懸念は…

 現在も外環道の建設に反対している住民は少なくないようですが、2014年3月に都市計画事業として承認・認可されているので、法的にはいつでも収用手続きに入れます。実際に収用となれば、手続き完了までに3年から4年かかってしまいますが、たとえ裁判に訴えても収用裁決が引っ繰り返った例はないので、途中で諦めて応じるケースも少なくないようです。

 個人的には、これまでの例からして、2020年東京オリンピック・パラリンピックまでの開通は「ほぼ不可能。5年遅れが妥当」と見て来ましたが、ひょっとして間に合ってしまうかもしれません。

 似たようなトンネル高速である首都高の中央環状新宿線は、都市計画決定から全線開通まで20年かかりました。外環道東京区間の場合、2020年に間に合えばわずか13年ということになり、奇跡的な偉業です。

 残る懸念は、最後まで徹底抗戦する地権者の出現と、地下水の大量出水など工事上のトラブルでしょう。

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