「スマートキー」の電波をリレー? 海外で新手のクルマ盗 警察庁が注意喚起

「スマートキー」の電波をリレー? 海外で新手のクルマ盗 警察庁が注意喚起

便利な一方、弱点もあるスマートキー。写真はイメージ(2017年5月26日、乗りものニュース編集部撮影)。

クルマを自動で解錠できる便利な「スマートキー」ですが、電波を利用する弱点を突いた犯罪が増えているとして、警察庁が注意を喚起しているようです。

受信した電波を増幅させてリレー

 クルマのドアを自動で解錠できる、便利な「スマートキー」ですが、その弱点を突いた盗難が海外で発生していることなどから、警察庁が各都道府県警やメーカーに注意を呼びかけています。

 スマートキーは、クルマとキーがそれぞれの電波を受信し合って電子IDを照合し、ドアの施錠や解錠、エンジンの始動を行うシステム。2016年に国内で生産された約570万台のクルマに導入されています。通常、キーがクルマの周囲約1m以内になければ作動しませんが、警察庁によると、海外の事例やネット上にアップロードされた動画から、その弱点を利用した、新たな盗難の手口が確認されるといいます。

 その手口とは通称「リレーアタック」。クルマから離れた運転者に犯人の一人が接近し、特殊な装置を使ってキーの電波を受信したあと、増幅させた電波を仲間に送信し、電波を「リレー」するというもの。クルマに、キーから発信された電波だと誤認させ、解錠してエンジンをかけた上で、犯行に及んでいるとみられます。

 警察庁によると、2016年の自動車盗の認知件数は約1万1600件で、このうち施錠した状態で被害に遭うケースは7割以上。窓ガラスを割って車内に侵入し、配線を直結させてエンジンをかけたり、クルマのキーの電子的照合システムである「イモビライザー」を特殊な機器で無力化したりするのが主な手口です。

 同庁担当者は、2017年5月現在、リレーアタックによる被害件数は不明としつつも、「2016年春から、リレーアタックが今後、国内で行われる可能性を踏まえて各都道府県警への情報共有を行っており、各メーカーに対しては、リレーアタックに対する対策を検討するよう要請している」と話しています。

【グラフ】自動車盗難認知件数の年別推移

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