「トレインビュー」マンションは狙い目? 鉄道ファン以外にもあるメリットとは

「トレインビュー」マンションは狙い目? 鉄道ファン以外にもあるメリットとは

JR上野東京ライン(宇都宮線、高崎線)の尾久駅。写真右奥が尾久車両センター(2017年6月、乗りものニュース編集部撮影)。

近年、部屋から鉄道が見える「トレインビュー」を売りにするホテルがありますが、マンションでも同様の物件が見られます。鉄道ファン以外にも、メリットはあるのでしょうか。

「24時間鉄道とともに」は売りになるか?

 部屋から鉄道がよく見える「トレインビュー」を売りにしたホテルが、全国各地に存在します。ホテル予約サイト「じゃらん」で「トレインビュー」とキーワードを入力して検索すると、じつに80以上もの物件が該当するほどです。

「トレインビュー」を売りにしたマンションも登場しています。東京都内で2017年6月に販売が開始された、とある新築の分譲マンションでは、広告で次のようなキャッチコピーが使われています。

「尾久車両センターとともに暮らす」

 この物件は東京都北区で分譲中の「ANESIA(アネシア)東京尾久」。JR東日本の車両基地である尾久車両センター(東京都北区)に隣接する、上野東京ライン(宇都宮線、高崎線)尾久駅から徒歩2分の場所にあります。同マンションの特設ウェブサイトでは、先述のキャッチコピーとともに、立地の特徴を次のように説明しています。

「『尾久車両センター』至近のライフスタイル、ここに誕生。『尾久』駅のホームに立つと、眼前に『尾久車両基地センター』の風景がひろがります。また、となりには『田端運転所』も配され、まさに鉄道の聖地。(中略)本物件は尾久車両基地センターを見渡す立地(7階以上)にあります。バルコニー(7階以上)からは、在来線、新幹線、クルージングトレインが行き交うシーンを眺めることができ、他では真似できないカットを撮影できるかもしれません。24時間鉄道とともに過ごせる喜びは、他のトレインビューマンションとは一線を画すものがあります」

「トレインビュー」はマンションでも「売り」になる?

「トレインビュー」を大きく前面に打ち出していますが、ここまでセールスポイントになるものなのでしょうか。発売元の1社であるトヨタホーム(名古屋市東区)に話を聞きました。

――「トレインビュー」は物件の売りになるのでしょうか?

 当初は「トレインビュー」を前面に押し出してはいなかったのですが、車両基地だけでなく、その先にある東北新幹線や京浜東北線なども含めて「鉄道の眺めはどうか」といったお問い合わせをお客様から多くいただいたことから、ひとつの特徴として紹介するようにしました。このように「トレインビュー」をキャッチコピーにすることは、当社では初めてです。

――線路に近いというと、騒音や振動があるイメージですが、大丈夫なのでしょうか?

 そのような立地条件はもちろん考慮しており、外壁を多重構造にするなどして遮音性を高めています。

※ ※ ※

「トレインビュー」の物件ではやはり、騒音などへの配慮は必要なようです。しかし、これをメリットに考える人もいます。

「トレインビュー」だからこそのメリットとは?

 大崎駅(東京都品川区)の近くにあり、バルコニーから眼下に東海道新幹線と横須賀線、りんかい線、貨物線、山手線を臨むマンションの7階に住んでいた30代会社員女性は、「窓を閉め切れば遮音されたが、(普段は)うるさくて窓を開けられなかった」といいます。ですがそうした物件だからこそ、あえて選んだそうです。

「子どもが生まれたばかりで、泣いたり騒いだりしても迷惑にならない物件を探していました。『子どもお断り』という物件が多いなかで、そこは『子ども歓迎』だったのです」

 女性は「鉄道好きではありませんが」としつつ、「『ドクターイエロー』など、私でも珍しいとわかる列車が部屋からたくさん見られました」と当時を振り返ります。

 ある不動産情報サイト運営会社の幹部によると、「線路に近いことは、どちらかというとマイナスポイント」で、「トレインビュー」をうたう物件は決して多くはないそうです。しかし鉄道ファンはもちろん、選ぶ人の価値観やニーズによっては魅力になるのかもしれません。

【画像】「尾久車両センターとともに暮らす」

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